全国の男性中小企業経営者と妻の「いい夫婦の日」意識調査

エヌエヌ生命保険株式会社のプレスリリース

生命保険を通じて日本の中小企業を応援するエヌエヌ生命保険株式会社(代表取締役社長:フランク・エイシンク、本社:東京都渋谷区、以下「エヌエヌ生命」)は、全国の既婚で子どもがいる男性の中小企業経営者(※)515名と中小企業経営者の妻515名を対象に、「いい夫婦の日(11月22日)」に関する意識調査をおこないました。
※本調査では、従業員2人以上300人未満の規模の「会社経営者(社長、会長、取締役)」または「従業員のいる自営業者」を中小企業経営者と定義しています。

<調査結果まとめ>

  1. 夫婦の平日の会話時間の平均は2時間6分。話している内容は、「家族について」「仕事について」「食事について」が多い
  2. 夫が経営している会社の業務に関わっている妻は約6割。また、妻よりも夫の方が、妻が会社のことについて理解できていると感じている
  3. 大半の中小企業経営者と妻が、会社の後継者は決まっていないと回答。夫が経営している会社から離脱・引退した場合、継ぎたいと思っている妻は3.5%に留まる。しかし、妻よりも夫の方が妻に経営者としての能力が備わっていると感じている
  4. 夫婦仲を点数にした際の平均点は71点。夫婦仲が平均点以上の中小企業経営者は52.8%が「経営がうまくいっている」と回答した一方、夫婦仲が平均点未満の中小企業経営者は同回答が35.4%と大きな差が見られた

<調査結果詳細>
(1)夫婦の平日の会話時間の平均は2時間6分。話している内容は、「家族について」「仕事について」「食事について」が多い

全国の既婚で子どもがいる男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名に、1日当たりの夫婦の会話時間について質問し、平均時間を出したところ、平日は2時間6分、休日は3時間30分でした。また、理想の会話時間の平均は、平日は2時間18分、休日は3時間32分で、普段の会話時間よりもやや長い結果となりました。

普段、配偶者とどのようなことについて話しているか聞いたところ、夫も妻も「家族について」「仕事について」「食事について」という回答が上位にあがりました。また、経営する会社の将来についての回答率は、夫は18.4%、妻は26.8%で、妻の方が8ポイント程度高い結果となりました。このことから、夫よりも妻の方が夫の経営する会社の将来について気にしていることがわかりました。

また、配偶者ともっとよく話し合いたいと思うことについて聞いたところ、夫も妻も「家族について」「自分たちの将来について」「健康について」を上位にあげました。経営する会社の将来についての回答率は、夫は8.7%、妻は13.4%と、普段配偶者と話している内容と同様に、妻の方が高い結果でした。
さらに、夫婦間の回答率の差を項目別に見たところ、最も回答率に差があったのは「家計について」で、その差は7.2ポイントでした。

  

(2)夫が経営している会社の業務に関わっている妻は約6割。また、妻よりも夫の方が、妻が会社のことについて理解できていると感じている
中小企業経営者の妻515名に、夫が経営している会社の業務を行っている頻度について聞いたところ、「週5日以上で業務を行っている」(33.8%)という回答をはじめ、業務に関わっている妻は約6割となりました。
一方で、「全く業務にかかわっていない」は約4割(39.0%)でした。

男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名に、会社の業務内容や経営理念などについて、妻がどの程度理解していると思うか聞いたところ、夫も妻も「まあまあ理解していると思う」と回答している割合が比較的多く、ある程度は理解しているという認識のようでした。
また、理解していると思う(「すべて理解している」「まあまあ理解していると思う」の合算)との回答は全項目で夫が妻を上回っており、特に社員と取引先について夫婦間で認識に差がありました。
 

さらに、平日の会話時間ごとに回答結果の傾向を見たところ、夫婦の会話時間が5時間以上と回答した男性の中小企業経営者は、経営している会社の社員について妻がどのくらい理解していると思うかという質問に対し、40.7%が「すべて理解していると思う」と回答しました。「すべて理解していると思う」の回答率は、会話時間が1時間未満と答えた方(7.8%)と比べると5倍以上で、夫婦での会話時間が長いほど、妻が会社の社員について理解していると夫が感じていることが明らかになりました。

(3)大半の中小企業経営者と妻が、会社の後継者は決まっていないと回答。夫が経営している会社から離脱・引退した場合、継ぎたいと思っている妻は3.5%に留まる。しかし、妻よりも夫の方が妻に経営者としての能力が備わっていると感じている
男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名に、会社の後継者が決まっているか聞いたところ、夫は79.0%、妻は68.9%が「後継者は決まっていない」と回答しました。
 

また、中小企業経営者が会社から引退・離脱することについて考えたことがあるか聞いたところ、夫は半数以上(50.5%)が「はい」と回答したのに対し、妻は36.5%でした。

男性の中小企業経営者に、経営する会社を引退・離脱した場合、社長を妻に任せたいと思うか聞いたところ、11.5%が「はい」と回答しました。一方、中小企業経営者の妻に、夫が経営する会社を引退・離脱した場合、継ぎたいと思うか聞いたところ、「はい」と回答したのは3.5%に留まり、夫と比較して約8ポイントの差がありました。また、男性の中小企業経営者に、経営する会社を引退・離脱した場合、社長を妻に任せられると思うか聞いたところ、「はい」と回答したのは16.3%でした。中小企業経営者の妻に、夫が経営する会社を引退・離脱した場合、社長として継ぐ能力があると思うか聞いたところ、5.0%が「はい」と回答しました。このことから、妻に経営者としての能力が備わっていると考えているのは、妻よりも夫と言えそうです。

会社を引退・離脱した場合に備え、夫婦で事業承継について相談しているかという質問に対しては、夫も妻も20%以上が「はい」と回答しました。また、年代別に回答傾向を見たところ、40代以降は年代が上がるに連れ、事業承継について話し合っている割合が高くなっていました。

 

(4)夫婦仲を点数にした際の平均点は71点。夫婦仲が平均点以上の中小企業経営者は52.8%が「経営がうまくいっている」と回答した一方、夫婦仲が平均点未満の中小企業経営者は同回答が35.4%と大きな差が見られた
男性の中小企業経営者515名と中小企業経営者の妻515名に、夫婦仲を点数にすると100点満点中何点か聞いたところ、全体の平均点は71点、夫の平均点は73点、妻の平均点は68点と、夫の方が点数が高い結果となりました。
また、男性の中小企業経営者に聞いた、経営している会社がうまくいっていると思うかという質問の回答を、夫婦仲の点数別に見たところ、夫婦仲が平均点以上だった方の52.8%が「はい」と回答しました。一方、平均点未満だった方は35.4%が「はい」と回答し、平均点以上の方との差は約17ポイントでした。

中小企業経営者の妻515名に、夫が経営している会社がうまくいっていると思うか質問し、夫婦仲の点数別に回答結果を見たところ、夫婦仲が平均点以上だった方の6割近く(58.9%)が「はい」と回答しました。平均点未満だった方と比較すると20.6ポイントほど差があり、妻も夫婦仲の点数が高いほど夫の会社経営がうまくいっていると思っているようです。このように、夫も妻も夫婦仲の点数が平均点以上の方が、経営がうまくいっているという割合が高いことから、経営状況と夫婦仲には相関関係があると言えそうです。

中小企業経営者の妻に、夫が経営する会社を引退・離脱した場合に備えて、夫と事業承継について話し合っているか聞いたところ、夫婦仲が平均点以上だった方は28.9%、平均点未満だった方は19.6%が「はい」と回答し、夫婦仲が良い方が事業承継についての話し合いをしている可能性があることが明らかになりました。

本調査結果を踏まえエヌエヌ生命カスタマーエクスペリエンス部長の小橋秀司は「中小企業における経営者夫婦の仲の良しあしと、会社の経営状態や円滑な事業承継準備の間には、一定程度の相関がある可能性を見ることができたと感じています。大手調査会社のデータに基づく当社の試算では先代社長の逝去に伴う代表者変更時に女性が事業を承継する割合は約4割です。また、別の当社調査(※)では、承継を経て経営者に就任した女性の6割が「自身が後継者になることを以前から想定していなかった」、そして半数近くが「承継は突然だった/(ほとんど)準備期間はなかった」と回答されました。このことに鑑みると、経営者夫婦間で万が一の際の会社経営への影響について話し合っておくことの重要性は決して低いものではないと考えています」と述べています。

※2020年9月エヌエヌ生命「全国の女性中小企業経営者の意識調査実査調査」

【調査概要】
調査対象:全国の男性の中小企業経営者、中小企業経営者の妻(何れも既婚・子ども有り)
※従業員2人以上300人未満の規模の会社「会社経営者(社長、会長、取締役)」または「従業員のいる自営業者」
サンプル:全国1030名(男性515名、女性515名)
調査方法:インターネット調査
実施時期:2021年10月29日~10月31日
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。