【ファイナルレポート】Expo Real 2021 国際商用不動産・投資専門見本市

株式会社メッセ・ミュンヘン・ジャパンのプレスリリース

 29カ国から出展者1,198社、52カ国から参加者19,200人
 ヨーロッパ不動産業界において最も重要なビジネスネットワーク
 今後の課題:新型コロナウイルス、気候変動、デジタル化

EXPO REAL 2021
ファイナルレポート
国際商用不動産・投資専門見本市
2021年 10月 11 日~13 日

2021年10月13日

EXPO REAL 2021:新たなスタートを成功裏に完遂
 

Summary
 

  1. 29カ国から出展者1,198社、52カ国から参加者19,200人
  2. ヨーロッパ不動産業界において最も重要なビジネスネットワーク
  3. 今後の課題:新型コロナウイルス、気候変動、デジタル化

FactsData

EXPO REALは、20211011日から13日まで、ミュンヘンにおいて、コロナ禍のもとで初めて開催された。不動産業界のヨーロッパにおける最も重要なこの会議の場に業界関係者が一堂に会し、再び対面で議論を交わせる喜びに溢れた。今回は、コロナウイルス、気候変動、デジタル化によってもたらされる課題に多くの注目が集まった。

主催メッセ・ミュンヘンのCEOクラウス・ディトリッヒは、「すべてのホールは自信に満ち溢れていた。1,198社の出展者と19,200人を超える参加者が、EXPO REALでの3日間で、将来のプロジェクトを推進し、活発に情報を交換し、ビジネスのネットワークを強化した。コロナ禍以前の会に比べて規模は多少縮小したものの、新たなスタートは大成功を収め、EXPO REALはヨーロッパにおける不動産業界の最も重要なビジネスプラットフォームであることを改めて証明した」と述べた。今回の成功は、メッセ・ミュンヘンが事前に講じた安全と衛生に関する綿密な対策が最善に機能した結果と言える。

数字で見るEXPO REAL 2021
会期の3日間で、52カ国から19,200人(2019年は76カ国から46,747人)の不動産業界関係者や企業の代表者がミュンヘンのEXPO REAL会場を訪れた。ドイツに次いで来場者が多かった上位10カ国は、オーストリア、オランダ、イギリス、スイス、ポーランド、フランス、チェコ共和国、ルクセンブルグ、スペイン、イタリアであった。
 

また、出展者は29カ国から1,198社(2019年は44カ国から2,189社)だった。ドイツに次いで出展企業が多かった上位10カ国は、オーストリア、オランダ、ポーランド、スイス、ポルトガル、ルーマニア、スペイン、フランス、セルビア、イタリアであった。そして、オーストリア、スイス、オランダ、スペインのバルセロナ市、ポーランドのウッチ市、ロシアのモスクワ市、チェコ共和国のプラハ市は共同ブース(パビリオン)を設置して存在感を示した。

見本市のほかに、会議やスタートアップ企業によるプレゼンテーションも多く開催された。その様子は2021年11月中旬までオンラインで視聴可能である。

今後の課題を掌握する重要なネットワーク
「EXPO REAL 2021は、過去10年間で最も重要な見本市として業界の記憶に残ることは間違いなかろう。なぜなら、今後の重要な課題である、気候変動、社会変革、デジタル化はあらゆる業界が共同で取り組むことによって解決できるものであることをEXPO REALが明確に示したからだ。
この3日間の開催は参加者が信頼を確認し合える非常に有意義なものとなり、開催タイミングも的確であった」と述べたのはUnion Investment Real EstateのFabian Hellbusch氏だ。また、Aengevelt ImmobilienのChiara Aengevelt氏は、「EXPO REALは不動産業界にとってヨーロッパで最も重要な集会の場であり、年末に向けたビジネスの出発点となる。今年は意思決定者や経営幹部の多数の参加を得て、議論の質が大変高まり、これまで以上の成果が得られた」と語った。

ベルリン市パビリオンであるBerlin-BrandenburgブースのプロジェクトマネージャーConstanze Römer氏は、「コロナウイルスの影響下で、何カ月もの間先の見通しが立てられない不確実な状況が続くなか、今回ベルリン市の多くの共同出展者やパートナーに対してこのようなビジネスプラットフォームを提供することができ、大変嬉しく思う。長い間待ち望んでいたビジネスチャンスとなった」と述べた。

金利の水準、気候保護、社会的要素

会議プログラムでは、これまでどおり、基本的な都市開発に加え、市場やデジタルイノベーションなど幅広いテーマを取り上げて議論が交わされた。「EXPO REAL 2021は、ドイツの不動産市場が今後とも非常に魅力的なものであり、コロナ禍にあってもますます需要が増していることを明示した」と、Helaba Landesbank Hessen-ThüringenのチーフエコノミストDr. Gertrud Traud氏は説明した。
そして、これは金利が低水準にとどまる限り続くと予測されている。専門家は、2023年末に欧州中央銀行の総裁Christine Lagarde氏が最初に金利水準を動かすと予測している。プライベートバンクのひとつBerenbergのチーフエコノミスト Dr. Holger Schmieding氏は、お金や不動産のバブルが私の前に待ち構えているのかという質問に対して、「現在のところそのような兆候はない」と、明確に回答した。

多くのフォーラムでは、業界が気候保護への重要な役割を果たしていることを明らかにした。「気候保護への包括的な転換は不動産セクターなくしては成しえない」と、ルートヴィッヒ・マキシミリアン大学ミュンヘンのMatthias Garschagen教授は述べた。さらに、「同時に、このセクターは、例えば都市の気温上昇や豪雨の増加などの気候変動への適応を成功させる中心的な役割を担っている」と続けた。
また、同大学のDr. Armin Nassehi教授は、「私たちの生活の中心的な社会環境機能は、多様な社会環境を含む様々なライフプランや生活様式に適切対応できるように構成される必要がある」と締めくくった。

次回のEXPO REALは、2022年10月4日から6日まで、ドイツ・ミュンヘンで開催される。

詳細情報並びに写真は、専用ホームページまで:www.exporeal.net