中高生が思い描く将来についての意識調査2021

ソニー生命保険株式会社のプレスリリース

このたび、ソニー生命保険株式会社(代表取締役社長 萩本 友男)は、2021年6月9日~6月17日の9日間、全国の中学生・高校生(中高生)に対し、今回で3回目となる「中高生が思い描く将来についての意識調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名(中学生200名、高校生800名)の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

【中高生がイメージする将来】
◆中高生の意識 自身の将来のイメージ 「10年後は不安」中学生では46%、高校生では48%
◆日本の将来のイメージ 「10年後は不安」中学生では62%、高校生では69%

全国の中高生1,000名(中学生200名、高校生800名)に、自身の将来(1年後、3年後、10年後)について、明るい見通しをもっているか、不安を抱いているか聞きました。

中学生についてみると、『明るい(計)』(「明るい」と「どちらかといえば明るい」の合計、以下同様)は、【1年後の自分】では62.5%、【3年後の自分】では56.5%、【10年後の自分】では54.5%、『不安(計)』(「不安」と「どちらかといえば不安」の合計、以下同様)は、【1年後の自分】では37.5%、【3年後の自分】では43.5%、【10年後の自分】では45.5%となりました。中学生の半数近くが、10年後という未来を生きる自分の姿を思い浮かべた際に、明るい見通しをもてず不安にかられるようです。

高校生についてみると、『明るい(計)』は、【1年後の自分】では52.9%、【3年後の自分】では51.4%、【10年後の自分】では51.6%、『不安(計)』は、【1年後の自分】では47.1%、【3年後の自分】では48.6%、【10年後の自分】では48.4%となりました。高校生の約半数が、1年後や3年後という近い将来にさえ確かな見通しをもてず、不安を感じているようです。(図1)

10年後の日本や世界について、明るい見通しをもっているか、不安を抱いているか聞きました。

 

中学生についてみると、『不安(計)』は、【10年後の日本】では62.0%、【10年後の世界】では62.5%となりました。10年後の日本や10年後の世界に対し、悲観的なイメージを抱いている中学生が多いようです。

高校生についてみると、『不安(計)』は、【10年後の日本】では68.9%、【10年後の世界】では65.0%となりました。高校生では中学生よりも不安を抱く割合はさらに高く、日本の近未来に対し明るい見通しをもてない高校生は約7割に上る実情が明らかになりました。(図2)
(図1・2)

【中高生がイメージする大人】
◆いまの“大人”に対して中学生が抱くイメージ 82%が「大変そう」、59%が「楽しくなさそう」と回答
◆いまの“大人”に対して高校生が抱くイメージ 90%が「疲れている」、68%が「暗い」と回答
◆「いまの大人は尊敬できる」中学生の52%、2019年調査から5ポイント上昇

“大人”に対して抱くイメージについて質問しました。
全回答者(中学生200名、高校生800名)に、いまの“大人”に対する対照的な2つのイメージを提示し、抱いている印象がそれぞれどちらに近いか聞きました。

中学生についてみると、「大変そう」と「楽(ラク)そう」では『大変そう(計)』(81.5%)、「疲れている」と「元気」では『疲れている(計)』(83.0%)、「楽しくなさそう」と「楽しそう」では『楽しくなさそう(計)』(58.5%)、「甘い」と「厳しい」では『厳しい(計)』(64.5%)、「暗い」と「明るい」では『暗い(計)』(53.0%)、「尊敬できない」と「尊敬できる」では『尊敬できる(計)』(52.0%)が、多数となりました。
2019年の調査結果と比較すると、『元気(計)』は9.0ポイント上昇(2019年8.0%→2021年17.0%)、『尊敬できる(計)』は5.0ポイント上昇(2019年47.0%→2021年52.0%)しました。(図3)
  (図3)

高校生についてみると、「大変そう」と「楽そう」では『大変そう(計)』(88.9%)、「疲れている」と「元気」では『疲れている(計)』(90.4%)、「楽しくなさそう」と「楽しそう」では『楽しくなさそう(計)』(70.9%)、「甘い」と「厳しい」では『厳しい(計)』(64.9%)、「暗い」と「明るい」では『暗い(計)』(67.5%)、「尊敬できない」と「尊敬できる」では『尊敬できない(計)』(52.6%)が、多数となりました。高校生では『楽しくなさそう(計)』が70.9%、『暗い(計)』が67.5%と、中学生の結果(順に58.5%、53.0%)と比べて10ポイント以上高くなりました。高校生には、いまの“大人”に対し、明るくイキイキとした印象をもっている人は少ないようです。
2019年の調査結果と比較すると、『厳しい(計)』は5.0ポイント上昇(2019年59.9%→2021年64.9%)、『暗い(計)』は5.7ポイント上昇(2019年61.8%→2021年67.5%)しました。(図4)
 (図4)

【中高生がイメージする幸せ】
◆中高生がイメージする“幸せ” 「安定した仕事」VS「好きな仕事」では「好きな仕事」が多数派
「給料は高いが残業は多い」VS「給料は低いが残業は少ない」では「給料は高いが残業は多い」が多数派

全回答者(中学生200名、高校生800名)に、“幸せ”について2つの例を提示し、自身の考えがそれぞれどちらに近いか聞きました。

仕事に関して聞いたところ、「安定した仕事に就いている」と「好きなことを仕事にしている」のどちらが幸せだと思うかでは、中学生、高校生とも『好きなことを仕事にしている(計)』(中学生62.0%、高校生54.1%)が多数派でした。中高生の多くは、自分の好きなことを仕事にする将来を志向しているようです。(図5)

出世しているけれど、仕事のストレスは多い」と「出世していないけれど、仕事のストレスは少ない」では、中学生、高校生とも『出世していないけれど、仕事のストレスは少ない(計)』(中学生69.5%、高校生61.4%)が6割を超えました。(図6)

また、「給料は高いけれど、残業時間が長い会社で働いている」と「給料は低いけれど、残業時間が短い会社で働いている」では、中学生、高校生とも『給料は高いけれど、残業時間が長い会社で働いている(計)』(中学生55.5%、高校生53.4%)が多数派でした。(図7)
(図5・6・7)

◆中高生が“幸せ”だと思うのはどちら?
中高生では「結婚しているが時間やお金は少ない」より「結婚していないが時間やお金は多い」が多数派
高校生では「子どもはいないが時間やお金が多い」より「子どもはいるが時間やお金は少ない」が多数派

結婚や子どもに関して聞いたところ、「結婚しているけれど、自由な時間やお金は少ない」と「結婚していないけれど、自由な時間やお金が多い」のどちらが幸せだと思うかでは、中学生、高校生とも『結婚していないけれど、自由な時間やお金が多い(計)』(中学生59.0%、高校生53.0%)が多数派でした。結婚して家庭をもつことよりも、自由に使える時間や金銭的な余裕を重視している人が多いようです。(図8)

「子どもがいるけれど、自由な時間やお金は少ない」と「子どもはいないけれど、自由な時間やお金が多い」では、中学生は『子どもはいないけれど、自由な時間やお金が多い(計)』(51.5%)、高校生は『子どもがいるけれど、自由な時間やお金は少ない(計)』(52.3%)が多数派となっており、中学生と高校生で意見が分かれました。(図9)
(図8・9)

 

【中高生の将来の夢】
◆中学生が抱く、将来の夢
男子1位「お金持ちになる」2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」
女子1位「好きなことを仕事にする」2位「趣味を充実させて生きる」
◆高校生が抱く、将来の夢
男子1位「好きなことを仕事にする」2位「安定した毎日を送る」「お金持ちになる」
女子1位「好きなことを仕事にする」2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」

全回答者(中学生200名、高校生800名)に、将来の夢について聞きました。

中学生についてみると、「好きなことを仕事にする」(39.0%)が最も高く、次いで、「素敵な相手と恋愛・結婚する」(36.5%)、「趣味を充実させて生きる」(35.5%)、「お金持ちになる」(35.0%)、「安定した毎日を送る」(33.5%)となりました。
男女別にみると、男子では1位「お金持ちになる」(32.0%)、2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」(26.0%)、3位「趣味を充実させて生きる」「あたたかい家庭を築く」(いずれも23.0%)、女子では1位「好きなことを仕事にする」(57.0%)、2位「趣味を充実させて生きる」(48.0%)、3位「素敵な相手と恋愛・結婚する」(47.0%)となりました。

高校生についてみると、「好きなことを仕事にする」(45.3%)が最も高く、次いで、「素敵な相手と恋愛・結婚する」(43.1%)、「安定した毎日を送る」(42.9%)、「趣味を充実させて生きる」(38.4%)、「あたたかい家庭を築く」(37.0%)となりました。
男女別にみると、男子では1位「好きなことを仕事にする」(34.8%)、2位「安定した毎日を送る」「お金持ちになる」(いずれも32.3%)、女子では1位「好きなことを仕事にする」(55.8%)、2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」(54.5%)、3位「安定した毎日を送る」(53.5%)となりました。(図10)
(図10)

 

◆男子中学生が将来なりたい職業 1位「YouTuber」2位「プロeスポーツプレイヤー」、5位「ゲーム実況者」
◆女子中学生が将来なりたい職業 1位「歌手・俳優・声優などの芸能人」2位「YouTuber」、「ボカロP」がTOP5入り

次に、将来なりたい職業を聞きました。

中学生についてみると、男子中学生では1位「YouTuberなどの動画投稿者」(23.0%)、2位「プロeスポーツプレイヤー」(17.0%)、3位「社長などの会社経営者・起業家」(15.0%)、4位「ITエンジニア・プログラマー」(13.0%)、5位「ゲーム実況者」(12.0%)と、男子中学生に一番人気の職業はYouTuberでした。
女子中学生では1位「歌手・俳優・声優などの芸能人」(17.0%)、2位「YouTuberなどの動画投稿者」(16.0%)、3位「絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメーター)」「美容師」(いずれも14.0%)、5位「ボカロP(音声合成ソフト楽曲のクリエイター)」「デザイナー(ファッション・インテリアなど)」(いずれも11.0%)となりました。芸能界に憧れをもち、活躍を夢見ている女子中学生は多いようです。 (図11)
(図11)

2019年の調査結果と比較すると、男子中学生ではTOP2「YouTuberなどの動画投稿者」「プロeスポーツプレイヤー」は変化がなく、「ゲーム実況者」が新たにTOP5入りしました。他方、女子中学生では1位「歌手・俳優・声優などの芸能人」は変化がなく、「YouTuberなどの動画投稿者」が7位から2位に大幅上昇したほか、「ボカロP(音声合成ソフト楽曲のクリエイター)」が新たにTOP5に入りました。 (図12)
 (図12)

◆男子高校生が将来なりたい職業 1位「YouTuber」2位「会社経営者・起業家」3位「ITエンジニア・プログラマー」
◆女子高校生が将来なりたい職業 1位「公務員」「看護師」3位「教師・教員」「歌手・俳優・声優などの芸能人」

高校生についてみると、男子高校生では1位「YouTuberなどの動画投稿者」(15.3%)、2位「社長などの会社経営者・起業家」(13.5%)、3位「ITエンジニア・プログラマー」(13.3%)、4位「公務員」(12.0%)、5位「教師・教員」(9.5%)となりました。
女子高校生では1位「公務員」「看護師」(いずれも11.5%)、3位「教師・教員」「歌手・俳優・声優などの芸能人」(いずれも10.3%)、5位「保育士・幼稚園教諭」(9.8%)となりました。(図13)
(図13)

2019年の調査結果と比較すると、男子高校生では2019年調査で3位だった「YouTuberなどの動画投稿者」が1位となったほか、「公務員」が2019年調査6位→今回調査4位、「教師・教員」が2019年調査8位→今回調査5位と順位を上げました。他方、女子高校生では「教師・教員」が2019年調査6位→今回調査3位と、順位を大幅に上げたほか、「保育士・幼稚園教諭」が2019年調査6位→今回調査5位と順位を上げました。 (図14)
 (図14)

◆30歳時点の目標年収のイメージ 中学生は平均905万円、高校生は平均685万円
◆45歳時点の目標年収のイメージ 中学生は平均1,175万円、高校生は平均953万円
◆30歳時点の目標貯蓄額のイメージ 中学生は平均1,024万円、高校生は平均855万円
◆45歳時点の目標貯蓄額のイメージ 中学生は平均1,352万円、高校生は平均1,274万円

続いて、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、年収や貯蓄額のイメージについて質問しました。

まず、30歳時点の目標年収のイメージをもっている人(608名)に、30歳時点の目標年収を聞いたところ、「500万円」(16.4%)や「600万円」(12.8%)、「1000万円」(12.0%)などに回答が集まり、平均は中学生905万円、高校生685万円でした。
中高生の親世代の年齢を想定し、45歳時点の目標年収を聞いたところ、目標年収のイメージをもっている人(543名)の回答は「500万円」(11.8%)や「600万円」(12.2%)、「1000万円」(12.3%)、「3000万円以上」(10.1%)などに分かれ、平均は中学生1,175万円、高校生953万円でした。(図15)

また、30歳時点の目標貯蓄額のイメージをもっている人(578名)に、30歳時点の目標貯蓄額を聞いたところ、「1000万円」(16.8%)に多くの回答が集まり、平均は中学生1,024万円、高校生855万円でした。
45歳時点の目標貯蓄額のイメージをもっている人(534名)に、45歳時点の目標貯蓄額を聞いたところ、「1000万円」(14.4%)や「3000万円以上」(17.8%)などに回答が分かれ、平均は中学生1,352万円、高校生1,274万円でした。(図16)
(図15・16)

【中高生の“いま”】
◆中高生が“いま、すぐに欲しいもの” 1位「お金」 中学生2位は「パソコン」、高校生2位は「時間」

◆中高生が“いま、頑張っていること” 1位「勉強」2位「部活動」3位「スポーツ」​
全回答者(中学生200名、高校生800名)に、“いま、すぐに欲しいもの”を聞いたところ、「お金」がダントツで、以降、2位「パソコン」、3位「時間」、4位「学力・頭脳」、5位「スマートフォン」が続きました。
中学生では1位「お金」、2位「パソコン」となりました。
高校生では1位「お金」、2位「時間」となりました。(図17)

また、“いま、頑張っていること”を聞いたところ、1位「勉強」、2位「部活動」、3位「スポーツ」となりました。(図18)
(図17・18)

【中高生が選ぶ有名人・キャラクター】
◆中高生が好きなYouTuber 1位「HIKAKINさん」2位「東海オンエア」3位「キヨさん」
◆中高生が“将来のことを相談したい”と思う有名人 1位「マツコ・デラックスさん」「明石家さんまさん」

全回答者(中学生200名、高校生800名)に、好きなYouTuberを聞いたところ、1位「HIKAKINさん」、2位「東海オンエア」、3位「キヨさん」、4位「Fischer’s-フィッシャーズ-」、5位「スカイピース」となりました。
選んだ理由を聞いたところ、1位のHIKAKINさんについては「見ていると元気をもらえるから」(男子高校生)や「努力家なところが尊敬できるから」(男子中学生)、「被災者のために募金をするといった思いやりがあるから」(女子高校生)といった回答がみられました。(図19)

次に、将来のことを相談したいと思う有名人を聞いたところ、1位「マツコ・デラックスさん」「明石家さんまさん」、3位「西村博之さん」、4位「櫻井翔さん」、5位「HIKAKINさん」となりました。
選んだ理由を聞いたところ、マツコ・デラックスさんについては「的確なアドバイスしてくれそう」(女子高校生)や「どんな悩みでも聞いてくれそう」(男子中学生)、明石家さんまについては「明るいアドバイスがもらえそう」(女子中学生)や「悩みを吹き飛ばしてくれそう」(女子高校生)といった回答が挙げられました。(図20)
(図19・20)

 

◆中高生が“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人 男子1位は「HIKAKINさん」、女子1位は「新垣結衣さん」
全回答者(中学生200名、高校生800名)に、“将来、こういう大人になりたい”と思う有名人を聞いたところ、1位「HIKAKINさん」、2位「明石家さんまさん」、3位「新垣結衣さん」、4位「出川哲朗さん」「星野源さん」と、“好きなYouTuber”に続きHIKAKINさんが二冠となりました。
選んだ理由を聞いたところ、男子の回答1位のHIKAKINさんについては「自分の好きなことで生きていくスタイルが良いと思ったから」(男子高校生)や「自分の道を選んで生きているから」(男子中学生)、女子の回答1位の新垣結衣さんについては「優しくて、周りのことを楽しませているから」(女子高校生)や「気遣いのできるところが素敵だから」(女子高校生)といった回答がみられました。(図21)
(図21)

 

 

◆中高生が“こんな生き方をしたい”と思うアニメ・漫画のキャラクター 1位「モンキー・D・ルフィ」2位「野比のび太」
最後に、“こんな生き方をしたい”と思うアニメ・漫画のキャラクターを聞いたところ、1位「モンキー・D・ルフィ(ONE PIECE)」、2位「野比のび太(ドラえもん)」、3位「ドラえもん(ドラえもん)」、4位「竈門炭治郎(鬼滅の刃)」、5位「アンパンマン(それいけ!アンパンマン)」「野原しんのすけ(クレヨンしんちゃん)」となりました。
選んだ理由を聞いたところ、1位のモンキー・D・ルフィについては「目標に向かって仲間とともに進んでいく姿がかっこいいから」(男子高校生)や「何事にも勇敢に挑戦しているから」(女子高校生)、「諦めない強い心をもっているから」(男子中学生)、「夢を追い続けている姿がかっこいいから」(男子中学生)、「仲間を思いやることができ、仲間から頼られて信じられる存在になりたいから」(女子高校生)といった回答がみられました。(図22)
(図22)

 

注:本調査レポートの百分率表示は小数点第2位で四捨五入の丸め計算を行っているため、合計しても100%とならない場合がございます。
また、属性別集計において抜粋して表示している場合は、n数を合計しても全体と一致しないことがございます。