半導体で加速する『自動車の電子化』

三井住友DSアセットマネジメント株式会社のプレスリリース

三井住友DSアセットマネジメント株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:猿田隆)は、経済イベントや市場動向に関するマーケットレポートを日々発行しております。このたび、マーケットレポート「半導体で加速する『自動車の電子化』」を2021年5月20日に発行いたしましたので、お知らせいたします。

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自動車の「走る」「曲がる」「止まる」といった基本的な動きの多くは、半導体で「制御」されています。そんな自動車向け半導体の市場は、電気自動車(EV)の普及や自動運転の高度化といった『自動車の電子化』が進むにつれ、「情報通信」向けを中心に更に拡大することが見込まれています。このような新しい成長分野の半導体は、これまで自動車とは縁遠かった新しい半導体メーカーが開発を主導しており、注目を集めています。

【ポイント1】「半導体」は自動車のキーデバイス

■最近の自動車は「走る」「曲がる」「止まる」といった、基本的な動きの「制御」に半導体が使われています。例えばエンジンにはマイコンと呼ばれる半導体が入っていて、燃費の改善や排ガスのクリーン化のためにエンジン内部の動きをコントロールしています。半導体は、自動車生産に必要不可欠な部品の一つとなっています。

■2011年の東日本大震災や最近の半導体メーカーの工場火災の後には半導体の出荷が滞り、世界の自動車生産全体に少なからぬ影響が出ました。

【ポイント2】「電子化」で拡大する自動車向け半導体の市場規模

■世界の自動車向け半導体の市場規模は、今後拡大が見込まれます。矢野経済研究所の調べでは、現在の市場規模(予測)は約320億ドルですが、25年には438億ドル、30年には586億ドルへの拡大が見込まれます※。このように自動車向け半導体市場が拡大する背景には、『自動車の電子化』があります。

■現在、一般的な自動車には一台当たり約200ドルの半導体が使われています。これが電気自動車になると約400ドルに、そしてレベル3と言われる「条件付き自動運転」に対応した自動車になると、搭載金額は800ドル以上に跳ね上がると言われています。

【今後の展開】「制御」から「情報通信」へ、主役交代に注意

■高度に「電子化」された次世代の自動車には、カメラやセンサーが集める膨大なデータを処理したり、クラウドサーバーと通信をしながら人工知能(AI)を使って自動車全体の動きをコントロールするような、いわゆる「情報通信」のための高性能な半導体が搭載されます。

■このような「情報通信」のための自動車向け半導体は、エヌビディア(米国)やインテル傘下のモービルアイ(イスラエル)といった、従来の「制御」用の半導体とは無縁の新しい会社が技術開発をリードしています。このため今後の投資対象の検討に当たっては、将来の主役交代の可能性への注意が必要です。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

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