ペットの噛み癖に関するアンケート、獣医師が解説:ペット保険「PS保険」調べ

ペットメディカルサポート株式会社のプレスリリース

ペット保険の「PS保険」を提供する少額短期保険会社のペットメディカルサポート株式会社(本社:東京都港区赤坂、代表取締役社長:米満 明仁、以下『ペットメディカルサポート』)は、当社ペット保険「PS保険」のご契約者さま393名を対象に、「ペット(犬と猫)の噛み癖」についての調査を行いました。
また、日本獣医動物行動研究会の獣医行動診療科認定医、奥田順之先生にご解説いただきました。

【調査結果の概要】
「PS保険」のご契約者さまを対象に、ペットである犬、猫の噛み癖に関する調査を行いました。

  • ペットの噛み癖に悩んでいると回答した方は、犬猫共に全体の約3割
  • ペットの噛み癖の原因として回答者が考えているものは、犬猫共に「遊びの延長」が最も多く、「構ってほしい」「甘噛み」が続く
  • ペットの噛み癖の相談相手として、犬の場合、家族が38%と最も多く、書き込みサイト21%、知人・友人18%が続く。猫の場合、書き込みサイトが33%、家族28%、獣医師21%の順
  • ペットの噛み癖対策として、犬猫共に最も多かった回答は、「おもちゃを与える」。続いて「無視する」「大きな声を出す」「ストレスを発散させる」を合わせ全体の8割近くを占める

■回答者情報

・男女比
今回の調査では、女性の回答者が全体の68%を占め、男性の倍以上の割合でした。

性別 割合
男性 32%
女性 68%

・回答者の年代割合
男性は40代が最も多く、30代~50代の年代に関しては男女共に全体の約8割を占めます。しかし、20代を見ると、女性が10%であるのに対し、同じ年代の男性は2%となり、また60代になると男性が13%であるのに対し、同じ年代の女性は4%と、傾向が逆転するという結果になりました。

回答者の年代 男性の割合 女性の割合
20代 2% 10%
30代 18% 23%
40代 39% 31%
50代 27% 31%
60代 13% 4%
70代 1% 1%

※本アンケートの回答者に20歳未満、80代以上は含まれませんでした。

・PS保険加入時のペットの年齢分布
犬猫共に若い年齢、特に1歳未満の加入率が高く、大半を占めます。猫は、ほぼ加齢とともに減少傾向となりますが、犬の場合は、3歳で減少するものの、4歳以降は減少することなく一定の割合で加入し、8歳で10%と上位3位の加入率という結果となりました。

  犬の割合 猫の割合
1歳未満 39% 52%
1歳 13% 14%
2歳 6% 10%
3歳 3% 8%
4歳 8% 4%
5歳 7% 5%
6歳 6% 2%
7歳 7% 2%
8歳 10% 2%

PS保険の新規加入年齢
PS保険の新規加入年齢は、補償開始時点で生後30日以上、8歳11か月までです。そのため、集計結果もその範囲となります。

【調査結果】
■ペットの噛み癖に悩むと回答した方の割合

Q1. ペットの噛み癖に悩んでいますか?
「ペットの噛み癖に悩んでいますか」という問いに、犬・猫を飼っている回答者共に「悩んでいない」という回答が最も多く、全体の5割弱を占めました。「どちらかと言えば悩んでいない」「どちらとも言えない」という回答では、犬と猫を飼っている回答者で割合が入れ替わっていますが、それ以外はおおよそ同じような傾向となりました。

ペットの噛み癖に悩んでいますか? 犬の場合 猫の場合
非常に悩んでいる 9% 7%
悩んでいる 23% 27%
どちらとも言えない 7% 13%
どちらかと言えば悩んでいない 14% 8%
悩んでいない 48% 45%

 

次に、ペットの噛み癖に「悩んでいる」「どちらとも言えない」「悩んでいない」の3つに大別すると、犬を飼っている回答者のほうが、猫を飼っている回答者に比べて「悩んでいない」割合が大きいという結果になりました。

 

ペットの噛み癖に悩んでいますか?(集約) 犬の場合 猫の場合
非常に悩んでいる・悩んでいる 32% 34%
どちらとも言えない 7% 13%
どちらかと言えば悩んでいない・悩んでいない 62% 53%

 

さらに、非常に悩んでいる・悩んでいると回答した方のペットを年齢別に見てみると、犬猫共に1歳未満が6割以上を占めました。これは、回答対象となる1歳未満の犬の割合が全体の39%、猫が52%と多いことも関係していると思われます。

獣医師コメント
犬猫共に、噛む行動は、子犬・子猫の時期に特に発生しやすいものです。子犬・子猫では遊び欲求が強く、遊びに誘ったり、関心を引いたりするために飼い主を噛むことがよくあります。また、触られることやブラッシングが苦手で噛むこともあります。
一方、年齢とともに活動性が低下したり、飼い主が噛んではいけないと繰り返し教えたりすることで、噛むことが減少していきます。
しかし、子犬・子猫の時期に、「噛んだらもっと遊んでもらえる、関心を引ける」、あるいは、「噛めば、ブラッシングのような嫌なことから逃れられる」と覚えてしまうと、成長しても噛む行動が残ることがあります。そのため、頻繁に噛む行動が見られる場合は、1歳までに噛んではいけないとしっかり教えていくことが大切です。

ペットの年齢 犬の割合 猫の割合
1歳未満 66% 60%
1歳 11% 9%
2歳 4% 9%
3歳 1% 2%
4歳 2% 5%
5歳 1% 7%
6歳 2% 5%
7歳 8% 0%
8歳 5% 2%

■噛み癖の原因として考えられるもの
Q2. ペットの噛み癖の原因として考えられる最も当てはまるものをひとつ選んでください。
ペットの噛み癖の原因として、犬も猫も「遊びの延長(犬:27%、猫:37%)」「構ってほしい(犬:27%、猫:28%)」「甘噛み(犬:18%、猫:14%)」が上位3位を占めました。

しかし、犬を飼っている回答者が考える噛み癖の原因「不安や恐怖(5%)」「好奇心(4%)」「縄張り意識(4%)」が、猫の場合にはまったく見られず、「遊びの延長(37%)」が突出した結果となりました。

獣医師コメント
1歳未満の子犬・子猫で噛む行動が突出して多かったわけですが、若齢であればあるほど、遊びの延長や構ってほしいという理由から噛むことが多くなります。
年齢が上がっても噛む場合、主な原因は、不安や恐怖、縄張り意識、やめてほしいといった嫌なことを避けるための攻撃です。しかし、それに気付かず、飼い主が「構ってほしい」「遊びの延長」ととらえてしまうと、早期の対応ができなくなり、噛みつきを悪化させることがあります。
噛みつきの本当に原因に向き合い、噛みつきが発生しないような生活を送れるようにしましょう。

ペットの噛み癖の原因として考えられるもの 犬の場合 猫の場合
遊びの延長 27% 37%
構ってほしい 27% 28%
甘噛み 18% 14%
歯の生え変わり 5% 9%
ストレス 5% 5%
不安や恐怖 5% 0%
好奇心 4% 0%
縄張り意識 4% 0%
やめてほしい 2%

5%

不明 5% 2%

 

■ペットの噛み癖の相談相手

Q3.ペットの噛み癖を直すため、実際に相談している相手として、最も当てはまるものをひとつ選んでください。
ペットの噛み癖の相談相手として、犬を飼っている回答者の場合は、「家族(38%)」が最も多く、猫の場合は、インターネットの「書き込みサイト(33%)」が最も多いという結果になりました。続いて、犬を飼っている回答者は、「書き込みサイト(21%)」「知人・友人(18%)」となりますが、猫の場合は「家族(28%)」「獣医師(21%)」と続き、明らかな違いが見て取れます。

また、犬には、しつけやトレーニングを行う教室の存在が知られており、相談相手として「トレーナー(11%)」を挙げる方が「獣医師(12%)」の割合に迫っています。しかし、猫の場合は「トレーナー(2%)」という結果であり、背景として猫のしつけ教室は犬のそれほど多くないことが考えられます。

獣医師コメント
犬猫の噛みつきは、その原因によって対応法が大きく異なります。誤った対処は、かえって噛みつきを悪化させることになります。
噛みつきの悩みを知人や友人に相談すれば、いろいろなアドバイスが得られるでしょう。しかし、それは彼らの経験だけに基づくものかもしれませんし、必ずしも噛みつきの原因を考えた対応とは限りません。悩みを共有することは大切なことですが、なかなか良くならないのであれば、悪化させる前に経験豊富なトレーナーや、行動学を専門にする獣医師に相談するといいでしょう。

相談相手 犬の割合 猫の割合
家族 38% 28%
書き込みサイト 21% 33%
知人・友人 18% 9%
獣医師 12% 21%
トレーナー 11% 2%
その他 1% 7%

 

■ペットの噛み癖対策
Q4. 噛み癖対策としてどんなことを実践していますか?
犬猫共に「おもちゃを与える(犬:25%、猫:34%)」が最も多い結果なりました。2位以降についてはそれぞれ順位が異なりますが、「無視する(犬:23%、猫:12%)」「大きな声を出す(犬:18%、猫:19%)」「ストレスを発散させる(犬:13%、猫:15%)」が続き、1位の「おもちゃを与える」を合わせて全体の約8割を占めます。

かわいいペットでも、噛まれると痛く、思わず「大きな声を出す」が、犬猫共に2割弱という結果となりましたが、噛み癖を治すという観点からどうなのでしょうか?

獣医師コメント
「噛んだらおもちゃを与える」という方法によって、その場の噛みつきは収まるかもしれません。しかし、犬猫は「噛めば遊んでもらえる」と学習し、噛む行動を増やします。
犬猫の噛む行動が関心を引くための場合、「無視する」という対応も注意が必要です。犬猫は、噛んでいるのに無視されると、徐々に強く噛むようになります。思わず「痛い」と反応してしまうと、犬猫は「弱く噛んだら無視されるけど、強くかめば関心を引ける」と学習するからです。
「大きな声を出す」対応は、それでやめる子もいれば、余計に興奮する子や怖がってしまう子もいます。
いずれの場合も、噛まれている原因に目を向け、そもそも噛ませないことが大切です。それにはしっかり遊んであげたり、散歩に行ったりして、十分に欲求を満たしてあげてください。あまり興奮性が高い場合は、ケージから出す際にリードを付けるといった対応も必要でしょう。

ペットの噛み癖対策 犬の割合 猫の割合
おもちゃを与える 25% 34%
無視する 23% 12%
大きな声を出す 18% 19%
ストレスを発散させる 13% 15%
ネットや書籍の指導法 7% 8%
噛みつき防止スプレーを使う 7% 2%
天罰式のしつけ 5% 8%
しつけ教室に通う 2% 0%
獣医師の指導を受ける 1% 2%
トレーナーに預ける 1% 0%

※天罰式のしつけ……ペットがいけないことをした場合、天が罰を与えたかのように、大きな音が鳴る、物が落ちるなど、ペットにとって不快なことを起こし、しないよう条件付けること。

ペットのしつけや問題行動にPS保険「獣医師ダイヤル」がお応えします
ペットメディカルサポートでは、ペット保険「PS保険」の被保険者のみなさまを対象に、24時間365日経験豊富な獣医師による無料※1電話相談サービス「獣医師ダイヤル」を提供しております。愛犬・愛猫のしつやけ問題行動、健康に関するご相談にご活用いただけます。
※1 通話料はお客さまのご負担になります。
ペット保険「PS保険」獣医師ダイヤル
https://pshoken.co.jp/summary/veterinarian_dial.html

また、ペットメディカルサポートのウェブサイトでは「犬の問題行動」の原因や対処法について、上記コメントをいただきました奥田順之先生監修による無料コンテンツを用意しております。

犬の問題行動、どうしたらいい?
https://pshoken.co.jp/note_dog/dog_behavior/

【調査概要】ペットの噛み癖
調査対象:当社の保険契約者で補償開始が2020年12月の方
有効回答数:393名
調査期間:2021年2月19日~2021年2月28日
調査方法:インターネットアンケート
※各グラフ、表組の割合は、小数点以下第1位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

【会社概要】
商号   : ペットメディカルサポート株式会社
代表者  : 代表取締役社長 米満 明仁
所在地  : 〒107-0052 東京都港区赤坂8-4-14 青山タワープレイス2階
営業開始日: 2008年5月2日
事業内容 : 少額短期保険業(登録番号 関東財務局長(少額短期保険)第24号)
資本金  : 3億3,275万円(令和2年3月時点)
URL   : https://pshoken.co.jp/