大阪信用金庫のプレスリリース
- 盛り返す 製造業 一条の光:売上DI+21.1ポイント
総合では、売上DIが-47.1(前回比+6.5ポイント)、収益DIが-46.3(前回比+4.8ポイント)と3期連続の上昇となりました。
売上DIは、運輸業が22.9ポイント、製造業が21.1ポイント、建設業が11.2ポイント上昇しました。一方、飲食業は24.3ポイント、小売業は23.9ポイント下落し、緊急事態宣言による影響が出ています。2021年4-6月期は、売上DIが17.8ポイント、収益DIが13.1ポイントとともに上昇すると予想しています。新型コロナウイルス感染症の影響が長期化していますが、待望のワクチン接種も始まり、全業種で売上DI、収益DIが上向いています。
- 設備投資回復:「予定あり」2.0ポイント上昇
設備投資は、総合では「実施中」11.8%(前回比+1.0ポイント)、「予定あり」11.7%(前回比+2.0ポイント)で合計23.5%となり、設備投資は回復しました。特に「予定あり」は、2.0ポイント上昇し、過去1年で最大となりました。
「実施中」+「予定あり」は、製造業が27.0%、サービス業が26.8%に上昇しました。
設備投資の内容は、「機械等の新設・増設」が32.3%(前回30.7%)、資金調達方法は、「借入」が49.9%(前回42.4%)に上昇しています。
売上の回復と先行きへの期待が、設備投資意欲の上昇に繋がったと思われます。
- さらに追い打ち:「仕入単価上昇」43.9%
経営上の問題点は、総合では「売上停滞減少」が70.8%(前回比△2.3ポイント)となり前回調査から減少しましたが、一方で「仕入単価上昇」が43.9%(前回比+12.0)に上昇しています。特に飲食業が野菜価格の値上がりから70.8%に上昇し、今後、収益への影響が懸念されます。
- 賃上げ増加 定期昇給額増加:賃上げ予定38.7%
賃上げについて、「実施予定」が38.7%(前回比+16.1ポイント)となりました。
新型コロナウイルスによる影響は長期に及んでいますが、新型コロナウイルスのリスクを恐れる従業員を引き止めるため、苦しい中やむを得ず賃上げに踏み切る企業が多くなっています。賃上げは、ベースアップよりも定期昇給額を増やして対応する傾向が見られます。
景気動向調査 定例調査の詳細は、
https://www.osaka-shinkin.co.jp/pdf/report/202103_teirei.pdf
を覧ください。
調査時点:2021年2月下旬~3月上旬
対象期間:2021年1~3月期(実績) 2021年4~6月期(見通し)
対象企業:当金庫お取引先1,730社(大阪府内、尼崎市)
回答企業数:735社(回答率42.4%)(新型コロナウイルス感染症対策のため郵送で回収)
調査方法:調査票郵送および聞き取り調査