株式会社キュービックのプレスリリース
株式会社キュービック(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:世一英仁、以下「キュービック」)が運営しているクレジットカードの総合情報サイト『CREVIEW(クレビュー)』に設けられた研究機関『キャッシュレスラボ』では、キャッシュレスに関するリアルな本音を調査しています。今回は、2020年6月末で終了したキャッシュレス決済による消費者還元事業や、今後のキャッシュレス決済の環境整備について店舗サイドと消費者サイドの両面から調査しました。
■調査結果サマリー
- 事業者の9割は消費者還元事業に大きな効果を感じていなかった。店舗にとっては、手数料や導入費用、手間が導入の大きな壁になっている。
- 店舗がキャッシュレス決済を導入した理由は「お客さんのためになるから」が約半数を占める。消費者への調査でもキャッシュレス決済が店舗選びに影響するケースが65%。
- コロナ禍の店舗に対し「支援したい飲食店がある」消費者は8割以上!
【調査について】
<店舗>
・調査委託先:株式会社アスマーク
・回答者:全国の飲食店、小売店に関わる自営業者、経営者200名
・調査期間:2020年6月24日~2020年6月26日
・調査手法:インターネット調査
<消費者>
・回答者:都内の学生、社会人
・調査期間:2020年7月
・調査手法:インターネット調査
■調査結果解説
【1】キャッシュレス決済の消費者還元事業の大きな効果を実感できなかった事業者は約9割!
キャッシュレス決済の消費者還元事業について、「効果を実感できた時が多くあった」と答えたのは7%にとどまりました。調査対象となった事業者の約9割は効果の実感が低いと言えます。キャッシュレス決済を導入していない店舗も6割強であり、キャッシュレス決済の一層の普及のためには今回のような消費者還元事業とはまた別な取り組みを考えることも必要かもしれません。
【2】キャッシュレス決済を導入しないのは、「手数料負担がきつい」が4割。
キャッシュレス決済を導入していない理由を店舗に尋ねると、手数料の負担、導入費用の負担といった利用に伴う支出が大きな壁となっているようです。中小・小規模事業者の厳しい状況がうかがえ、このような店舗がコロナ禍で苦しい状況に置かれたであろうことも想像に難くありません。キャッシュレス決済を導入していない店舗が6割にのぼることを考えると今後、キャッシュレス決済を増やすためには消費者還元だけでなく、店舗へのメリットも必要になると考えられます。
【3】「決済手数料を減らしてほしい」という期待が3割。
キャッシュレス決済の消費者還元事業の継続を望む声は店舗の30%ですが、45%は継続を望んでいません。とはいえ、決済手数料を減らす対策を期待するのが28%など、別な形での施策への期待もあるようです。消費者還元はキャッシュレス決済を導入していない店舗をはじめ、店舗側には必ずしもメリットになっているわけではありません。そのため、消費者還元以外の施策が期待されているといえます。
【4】店舗がキャッシュレスを導入する理由の約半数は「お客さんのメリットになるため」。
店舗がキャッシュレス決済を導入した理由では、「お客さんのためになる」が約半数を占めました。実際、消費者への調査では、キャッシュレス決済が店舗選びに影響するケースが65%あり、キャッシュレス決済は、すでに消費者にとって無視できないファクターになっていますが、店舗側ではなかなか対応し切れていない状況があるといえます。
【5】キャッシュレス決済で支援を受けられるならば、「店舗への還元」を半数近くの店舗が期待。
店舗への調査では、コロナ禍での消費の不振に関してキャッシュレス決済による支援が受けられるならば、店舗への還元を望むのが約半数と期待が高く持たれています。
消費者への調査では、コロナ禍で苦境にある飲食店などを支援したいと考える人は8割以上と、店舗への強い思いがある様子もうかがえます。また、消費者の約6割が「店舗側への還元」を望んでいることがみて取れます。「キャッシュレス決済関連で店舗への支援が可能な場合、どのような支援策に期待しますか?」という消費者調査の問いに対しての答えが以下です。
Q. キャッシュレス決済関連で店舗への支援が可能な場合、どのような支援策に期待しますか?
1位 キャッシュレス利用による店舗側への還元 59%
2位 キャッシュレス決済システムの導入の補助 38%
3位 デリバリー、オンラインサービスの導入補助 31%
4位 貯まったポイントで店舗に寄付 25%
5位 キャッシュレス決済でクラウドファンディングによる支援 22%
さらにキャッシュレス決済を用いた支援が可能ならば、店舗への還元を望む人が約6割と、具体的な支援への期待も。消費者の支援の気持ちと、キャッシュレスの簡便さをうまく組み合わせることで、コロナ禍の店舗サポートも一層進むのではないでしょうか。
店舗への還元や、キャッシュレス決済導入自体のサポートなど、店舗への支援を強化することが、結果としてキャッシュレス決済の利用を大きく増やすこともつながると考えます。
■『キャッシュレスラボ』所長・高橋 宏明(たかはし・ひろあき)経歴
1990年、千葉県生まれ。学生時代、キュービックでインターンとして金融領域のメディア運営チームに配属。新卒として入社後、転職領域のメディア運営チームへの配属を経て、2019年1月より金融領域のクレジットカードメディア運営担当となる。キャッシュレスカオスマップの制作や、学生向けクレカ診断チャートなど、キャッシュレス関連のコンテンツ制作に従事し、2020年5月よりキャッシュレスラボの所長として活動開始。
■所長よりコメント
2019年10月の消費税増税を機に開始された「キャッシュレス決済の消費者還元事業」は、2020年6月いっぱいで終了になりました。この事業はキャッシュレス決済の普及や消費増税の影響を抑えることを目的として、中小・小規模事業者向けに進められてきた国の施策です。しかし3月以降はコロナの影響により、多くの店舗が苦境に立たされました。
今回、キャッシュレスラボでは、この消費者還元事業の効果を確認すると同時に、店舗の苦境をキャッシュレス決済でなんらかサポートすることができないか、店舗、消費者両方に調査を進めました。
調査の結果、消費者還元事業では、店舗側があまりメリットを感じられていない様子がわかりました。しかし、設定を比較的容易に変更できるキャッシュレス決済ならば、手数料やポイント還元を店舗にメリットあるよう設計したり、導入補助を強化することで、店舗支援に役立てることもできるのではないでしょうか。やや夢のような話かもしれませんが、消費者側も店舗側も十分に意欲的です。未曾有の危機と呼ばれる時代に向けて、キャッシュレス決済ならではの対策として提案したいと思います。
■『キャッシュレスラボ』について
政府のキャッシュレス推進に伴い、関連サービスが多様化しています。キャッシュレスラボでは、本当に自分に合ったキャッシュレスの活用方法にたどり着くために、キャッシュレスに関するリアルな本音を独自の切り口で紹介。キャッシュレス決済を通じて生活が豊かになる人を増やすことを目的に、調査や情報発信を行っています。
■『CREVIEW(クレビュー)』とは
『CREVIEW』( https://creditcard-view.jp/ )は、キュービックが運営するクレジットカードの総合情報サイトで、クレジットカードにまつわるさまざまな疑問にお答えしています。近年、ひとり当たりのクレジットカードの保有枚数は2~3枚。カード保有率は80%を超えていると言われています。一方で、日々の決済手段としてカードをうまく使いこなせていない、という方が多く存在するのも事実。CREVIEWでは、クレジットカードの作り方はもちろん、「高還元率カードはどれ?」「学生向けのおすすめカードは?」「ポイントをたくさん得る方法は?」など、一人ひとりの悩みに対して最適な答えをお届けします。実際のカード利用者の声や、独自の切り口での比較を踏まえ、皆さんに「なるほど!」と言ってもらえるようなサイトを目指しています。
■本件のお問い合わせ先
株式会社キュービック PRチーム 平山 / 小笠原 : cuebic-pr@cuebic.co.jp
■株式会社キュービックについて
当社は「ヒト・オリエンテッドなデジタルマーケティングでみんなの明日が変わるキッカケを生み出し続ける」をミッションに、ヒトのココロを動かすインターネットメディア事業を行っています。初心者のためのFX比較サイト『エフプロ』( https://www.fx-cube.jp/ )、クレジットカードの「なるほど!」を届ける比較サイト『クレビュー』( https://creditcard-view.jp/ )、「もっといい求人」を探す人のための転職支援サイト『HOP!ナビ(ホップナビ)』( https://www.hop-job.com/ )などを運営しています。フィールドワーク重視のマーケティングが特長です。表面的なニーズではなくインサイト(深層心理)を的確に捉え、人々をよりスムーズな課題解決体験へと導いています。
URL : https://cuebic.co.jp/
所在地 : 〒169-0074 東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー16階
設立 : 2006年10月24日
代表者名 : 代表取締役 世一 英仁