株式会社ストラテジックキャピタルが株式会社淺沼組(東証一部:コード1852)への株主提案及び同提案に関する特集サイトの開設を公表

株式会社ストラテジックキャピタルのプレスリリース

弊社は、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP(以下「ファンド」といいます。)と投資一任契約を締結しており、ファンド及び株式会社ストラテジックキャピタルは株式会社淺沼組(以下「当社」といいます。)の議決権を300個以上6か月前から引き続き保有しております。

ファンド及び弊社は、本年4月24日に、当社に対し、来る6月開催予定の当社の定時株主総会について株主提案権を行使する書面を発送し、同月27日に当社への株主提案に係る書面の到達を確認しましたので、本件を公表いたします。株主提案の内容及び提案の理由のそれぞれの概要は以下の通りです。
詳細な説明は、https://proposal-for-asanuma-from-sc-2020.com/又は株式会社ストラテジックキャピタルのホームページ右上の特設サイトリンク(https://stracap.jp/)をご参照ください。

[1] 提案する議題の内容
1.政策保有株式の売却に係る定款変更の件
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。
第8章 政策保有株式の売却
第35条(政策保有株式の売却)
当会社が、本条を追加する定款変更の効力発生日現在、貸借対照表に計上している政策保有株式は、第86期から第88期までの3期中に速やかに売却するものとする。

2.剰余金を処分する件
(1)配当財産の種類
金銭
(2)配当財産の割り当てに関する事項及びその総額
518円から、第85期定時株主総会において可決された当社取締役会が提案した剰余金処分に係る議案(以下「会社側利益処分案」という。)に基づく普通株式1株当たり配当金額(以下「会社提案配当金額」という。)を控除した普通株式1株当たりの配当金額を、会社提案配当金額に加えて配当する。
第85期1株当たり当期純利益金額から小数点以下を切り捨てた金額(以下「実績EPS」という。)が518円と異なる場合は冒頭の518円を実績EPSに読み替える。
なお、配当総額は、上記の普通株式1株当たりの配当金額に、当社の第85期定時株主総会の議決権の基準日現在の配当の対象となる株式数を乗じた額となる。
(3)剰余金の配当が効力を生じる日
当社の第85期定時株主総会の開催日の翌日
 なお、本議案は、第85期定時株主総会に会社側利益処分案が提案された場合、同提案とは独立かつ同提案と両立するものとして、追加で提案するものである。

[2] 提案の理由
1.政策保有株式の売却に係る定款変更の件
当社は、2019年3月期に住友不動産株式会社株式を政策保有株式として10万株買い増した。また、当該株式の貸借対照表計上額は、2019年3月末現在において12億38百万円と、前期の6億68百万円からほぼ倍増した。そして、当社は2019年3月末現在、貸借対照表計上額で92億67百万円となる55銘柄の政策保有株式を保有している。
当社の2019年6月27日付にて提出された有価証券報告書によれば、政策保有株式の株式発行企業は、当社の取引先であり、保有の目的は「取引先との友好関係強化の為」及び「取引関係の強化の為」と説明されている。取引先との友好関係を強化しても当社の株主価値が向上するとは考えがたく、また、株式を保有することがなぜ取引関係の強化につながるのかも理解しがたい。
政策保有株式を保有することは、すなわち安定株主として当該株式を保有することであり、これは当該株式発行会社の取締役の保身に協力するものである。株主から預かっている当社の大切な資本をそのような他社の取締役の保身への協力などという不適切な目的に使用して、不稼働資産である政策保有株式として眠らせることは妥当でなく、効率的に活用するべきである。
 当社は、現在保有する政策保有株式を早期に全て売却し、その売却代金を当社の株主価値向上のために使うべきである。具体的には、政策保有株式を、今期を含む今後3期以内に売却することとする。

2.剰余金を処分する件
 「第2 提案の内容 2.剰余金を処分する件」に記載の518円とは、2020年4月23日現在最新の当社予想1株当たり当期純利益の金額である。本件は、会社提案の1株当たり配当金がいくらであっても、当期純利益全てを配当すること、つまり、配当性向100%を企図した提案である。
 当社の自己資本比率は2019年3月末現在で36.6%となっているが、これは、本決算ベースで当社の過去最高まで上昇した水準である。さらに、当社が自己資本比率を2020年3月末に41%まで高めることを計画していることもあわせて考えると、過年度並みの利益水準が継続するとすれば、将来のROEは減少していくこととなる。
 さらに、当社は自己資本比率をさらに積み上げようとするのみならず、2019年12月末現在で、現預金約255億円、投資有価証券約97億円、有利子負債は約98億円と、現金類似資産も十分な水準で保有している。
 当社は、これ以上自社内に資金を留保する必要はなく、また、これ以上自己資本を積み上げてもROEは減少するだけである。余剰資金を株主に還元することが、株主価値を高め、ひいては株価の向上につながることから、剰余金の配当を大幅に増額すべきである。
 なお、今回提案する剰余金の処分案を実行しても、その配当総額は当期純利益の範囲内であることから、前期末の当社の自己資本及び現預金水準を大きく変えるものではなく、当社の財務状態は良好なままである。

以上