株式会社ストラテジックキャピタルが世紀東急工業株式会社(東証一部:コード1898)への株主提案及び同提案に関する特集サイトの開設を公表

株式会社ストラテジックキャピタルのプレスリリース

弊社は、INTERTRUST TRUSTEES (CAYMAN) LIMITED SOLELY IN ITS CAPACITY AS TRUSTEE OF JAPAN-UP(以下「ファンド」といいます。)と投資一任契約を締結しており、ファンド及び株式会社ストラテジックキャピタルは世紀東急工業株式会社(以下「当社」といいます。)の議決権を300個以上6か月前から引き続き保有しております。

ファンド及び弊社は、本年4月21日に、当社に対し、来る6月開催予定の当社の定時株主総会について株主提案権を行使する書面を発送し、同月22日に当社への株主提案に係る書面の到達を本日確認しましたので、本件を公表いたします。株主提案の内容及び提案の理由のそれぞれの概要は以下の通りです。
詳細な説明は、https://proposal-for-seikitokyu-from-sc-2020.com/又は株式会社ストラテジックキャピタルのホームページ右上の特設サイトリンク(https://stracap.jp/)をご参照ください。

[1] 提案する議題の内容
1.資本コストの開示に係る定款変更の件
現行の定款に以下の章及び条文を新設する。
第7章 資本コスト
第42条 当会社は、当会社が東京証券取引所に提出するコーポレートガバナンスに関する報告書(以下「CG報告書」という。)において、CG報告書提出日から遡る1か月以内において当会社が把握する加重平均資本コストを、その算定根拠とともに開示するものとする。

2.剰余金を処分する件
(1)配当財産の種類
金銭
(2)配当財産の割り当てに関する事項及びその総額
143円から、第71回定時株主総会において可決された当社取締役会が提案した剰余金処分に係る議案(以下「会社側利益処分案」という。)に基づく普通株式1株当たり配当金額(以下「会社提案配当金額」という。)を控除した普通株式1株当たり配当金額を、会社提案配当金額に加えて配当する。
第71期1株当たり当期純利益金額から小数点以下を切り捨てた金額(以下「実績EPS」という。)が143円と異なる場合は冒頭の143円を実績EPSに読み替える。
なお、配当総額は、上記の普通株式1株当たりの配当金額に、当社の第71回定時株主総会の議決権の基準日現在の配当の対象となる株式数を乗じた額となる。
(3)剰余金の配当が効力を生じる日
当社の第71回定時株主総会の開催日の翌日
 なお、本議案は、第71回定時株主総会に会社側利益処分案が提案された場合、同提案とは独立かつ同提案と両立するものとして、追加で提案するものである。

[2] 提案の理由
1.資本コストの開示に係る定款変更の件
当社の株価は、解散価値を下回る水準まで下落した。これは、業績動向が不安視されていることに加え、低い配当性向を継続して自己資本をさらに積み増す当社の資本政策により、将来の自己資本利益率(以下「ROE」という。)の低下が見込まれること、及び、当社の独占禁止法に違反する行為について、公正取引委員会から度重なる排除措置命令や課徴金納付命令の処分を継続的に受けた結果、投資家が当社の株式保有にはリスクを伴うとの認識を抱くこととなり、そのような認識の反映として、投資家の求めるリターンの水準(株主資本コスト)がROEを超える水準にまで高まっていることなどが主因だと考えられる。
東京証券取引所の有価証券上場規程別添の「コーポレートガバナンス・コード」(以下「コード」という。)において、「経営戦略や経営計画の策定・公表に当たっては、自社の資本コストを的確に把握した上で、収益計画や資本政策の基本的な方針を示すとともに、収益力・資本効率等に関する目標を提示し、その実現のために、事業ポートフォリオの見直しや、設備投資・研究開発投資・人材投資等を含む経営資源の配分等に関し具体的に何を実行するのかについて、株主に分かりやすい言葉・論理で明確に説明を行うべきである」として、経営陣が自社の資本コストを的確に把握することを求めている(コードの「原則5-2.経営戦略や経営計画の策定・公表」)。当社経営陣においても、当社の株主資本コストを踏まえた加重平均資本コストを的確に把握したうえで事業計画や資本政策等を立案・検証することが求められているというべきである。また、加重平均資本コストが開示されることにより、当社経営陣と株主を含む投資家との間で、共通の尺度に基づく対話も可能となる。このように資本コストを開示することによって、当社株式の市場における低い評価の改善を目指すことができると考える。
しかしながら、昨年の資本コスト開示に係る株主提案について、当社取締役会は「中長期的に安定的に資本コストを上回る経済的価値を生み出すことが重要であると考えております。」としながらも、「資本コストの数値そのものを開示することよりも、資本コストを経営陣が意識して、その考え方を経営に反映させていくことが重要であると認識しております。」「資本コストの開示に関しては定款で一律に定めるものではなく(略)取締役会において慎重に検討したうえで、決定すべきであると考えております。」と主張し、提案に反対した。そして、その後、資本コストの開示に関して当社は何らのアクションもしていない。経営に重要なものと自覚している経営の目標となる数値を何故開示しないのか、非常に理解に苦しむところである。経営の目標数値として重要なものであるとの自覚があるのであれば、開示してしかるべきである。

2.剰余金を処分する件
 「第2 提案の内容 2.剰余金を処分する件」に記載の143円とは、2020年4月16日現在最新の当社予想1株当たり当期純利益の金額である。本件は、会社提案の1株当たり配当金がいくらであっても、当期純利益全てを配当すること、つまり、配当性向100%を企図した提案である。
 当社の自己資本比率は2019年3月末現在で44.5%である。2016年3月末に当社の自己資本比率は36.9%に上昇し、1992年3月末の32.3%を24年ぶりに更新しており、2019年3月末はそれよりも大幅に高い水準となった。さらに、当社は2018年5月に発表した中期経営計画において、自己資本を2017年3月末から3年間で40%以上積み上げる数値目標を策定している。このままでは、低水準の配当性向の影響からさらに自己資本が積み上がることから、将来的にROEは低下していく可能性が高い。
当社は、これ以上自己資本を増加させてもROEは減少するだけである。余剰資金を株主に還元することが、株主価値を高め、ひいては株価の向上につながるので、剰余金の配当を大幅に増額すべきである。
 なお、当社は、2019年12月末現在で、現預金約174億円を保有しており、有利子負債は約8億円に過ぎない。現預金から有利子負債を控除した額(以下「ネットキャッシュ」という。)は約166億円であり、2016年3月末のネットキャッシュは約60億円であったことに鑑みると、ネットキャッシュは大きく増加している。今回提案する剰余金の処分案を実行しても、その配当総額は当期純利益の範囲内であることから、当社のネットキャッシュ及び自己資本の水準を大きく変えるものではなく、当社の財務状態は良好なままである。

以上