【2020年3月版】キャッシュレス・ポイント還元事業に関する調査、キャッシュレス・ポイント還元事業終了後もキャッシュレス化の波は続く見通し

JCBのプレスリリース

 株式会社ジェーシービー (本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川 一郎、以下:JCB)は、キャッシュレス決済に関して、全国の20-60代の男女1,000名、20-60代の特定職業従事者(コンビニ/居酒屋のレジ業務担当、タクシー運転手 以下:レジ担当者)300名、会計を伴う業態でキャッシュレス決済を導入している経営者・自営業142名を対象にインターネット調査を行いました。
 調査では、キャッシュレス決済を利用する消費者と、サービスを提供するレジ担当者・経営者・自営業者のそれぞれ視点から、「過去の調査と比較したキャッシュレス決済の利用に関する現状」や「消費者行動に与える影響」、「キャッシュレス・ポイント還元事業終了後のキャッシュレス決済の動向」に関する実態が明らかになりました。

一般消費者のキャッシュレス動向<キャッシュレス決済を利用している方 1,000名>
 まず一般消費者1,000名に対して、キャッシュレス決済の利用状況や、キャッシュレス決済に対して感じていること、キャッシュレス決済の有無による店舗利用への影響などについて調査しました。

キャッシュレス決済の利用が拡大中!約8割が週に1回以上キャッシュレス決済を利用
 一般消費者に対してキャッシュレス決済の利用頻度について聴取したところ、全体の約8割(78.7%)が「週に1回以上」と回答しました。また、全体の3割以上(31.0%)が「1日に1回以上」と回答しており、2019年7月の調査と比較するとキャッシュレス決済の利用頻度が高まり、日常的なキャッシュレス決済の利用が拡大していることがわかりました。

Q.あなたは、どのくらいの頻度でキャッシュレス決済を利用していますか。[単一回答形式]

キャッシュレス決済をしていて感じること、1位「キャッシュレス決済対応のお店が増えた」
2位「ポイントが良く貯まる」、3位「少額でも気にせず使える」

 キャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗でキャッシュレス決済を利用した方に、キャッシュレス決済をしていて感じることを聞いたところ、「キャッシュレス決済対応のお店が増えた」(58.0%)が最も高く、次いで「ポイントがよく貯まる」(52.1%)、「少額でも気にせず使える」(46.7%)となりました。

 2019年12月のデータと比較すると、いずれの選択肢でもスコアが高くなっており、キャッシュレス決済に対するイメージが全体的に高まっていることが伺えます。特に、「ポイントが良く溜まる」は15.7%上昇しており、国が実施している「キャッシュレス・ポイント還元事業」をはじめとするキャッシュレス化推進の施策がキャッシュレス決済に対する意識に影響を与えていることがわかりました。

Q.あなたが、キャッシュレス決済をしていて感じることをお選びください。  [複数回答形式]

決済方法はお店選びに影響大!約6割がキャッシュレス決済が使えないと、
「来店意欲が減少する」と回答。2019年7月と比較して6%増加

 続いて、キャッシュレス決済の有無がお店選びにどれだけ影響を与えるかを聞いたところ、約6割(59.6%)の方が、来店意欲が減少すると回答しました。さらに、約4割(42.2%)の方が「キャッシュレス利用ができないとわかって来店をやめたことがある」と回答しました。
 
 2019年7月の調査と比較すると、それぞれ6%程度上昇しており、キャッシュレス決済の有無がお店選びに与える影響が大きくなっていることが明らかになりました。

Q.あなたはキャッシュレス決済が使えないとわかった店舗について、来店意欲が下がりますか。 [単一回答形式]

Q.あなたは、飲食店などでキャッシュレス決済が利用できないとわかって、来店をやめたことがありますか。
  [単一回答形式]

■キャッシュレス・ポイント還元事業の動向 <一般消費者1,000名>■
 続いて、一般消費者に対して、2019年10月に始まった「キャッシュレス・ポイント還元事業」について、これまでの利用の有無や、2020年6月で終了するにあたっての意識などを調査しました。

約8割がキャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗で「キャッシュレス決済」を利用
 まず、キャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗でキャッシュレス決済を利用したか聞いたところ、約8割(76.4%)の方が“対象店舗でキャッシュレス決済を利用した”と回答しました。

Q.あなたは、キャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗で「キャッシュレス決済」を利用しましたか。
 [単一回答形式]

キャッシュレス・ポイント還元事業開始後のキャッシュレス決済利用頻度、6割が”増えた”と回答
 キャッシュレス・ポイント還元事業開始後にキャッシュレス決済の利用頻度が変化したかを聞いたところ、全体の約6割(59.4%)が「増えた」と回答しました。特に20代・30代では約3割が「非常に増えた」と回答しており、キャッシュレス・ポイント還元事業により若年層が積極的にキャッシュレス決済を利用していたことがわかりました。

Q.あなたは、2019年10月1日以降のキャッシュレス決済の頻度は、以前と比べてどのように変わりましたか。
 [単一回答形式]

約9割が「キャッシュレス・ポイント還元事業終了後もキャッシュレス決済を利用する」と回答
 
キャッシュレス・ポイント還元事業の終了後もキャッシュレス決済を利用するかどうかを聞いたところ、85.5%が「キャッシュレス・ポイント還元事業終了後もキャッシュレス決済を利用する」と回答しました。
 特に、60代では「利用する」という回答が91.5%となり、年代に関わりなく「キャッシュレス・ポイント還元事業」後もキャッシュレス決済の利用を続ける人が多数という結果になりました。

Q.あなたは、「キャッシュレス・ポイント還元事業」が終了した後も
 キャッシュレス決済を利用すると思いますか。[単一回答形式]

 次に、「キャッシュレス・ポイント還元事業」の終了後も“キャッシュレスを利用する”という方にその理由を聴取したところ、1位「ポイントがよく貯まる」(49.6%)、2位「会計がスピーディー」(37.2%)、3位「少額でも気にせず使える」(37.0%)という結果となりました。

Q.「キャッシュレス・ポイント還元事業」が終了した後も
 “キャッシュレス決済を利用する”とお答えの方にお聞きします。
 継続して利用する理由をお選びください。[複数選択形式](n=855)

■レジ担当者の意識変化■<レジ担当者300名>
 次に、キャッシュレス決済に対応する側のレジ担当者に対し、会計時のキャッシュレス決済に対する意識を調査しました。

レジ担当者の約9割が「勤務している場所にキャッシュレス決済があった方がいい」と回答
 
まず、「勤務している場所にキャッシュレス決済があった方がいいと思うか」と聞いたところ、約9割(88.6%)が「あった方がいい」と回答しました。

Q.あなたはご自身が勤務している場所にキャッシュレス決済があった方が良いと思いますか。
   [単一回答形式](n=300)

 さらに、あった方がよいと回答した方にその理由を聴取したところ、1位「お釣りのミスがなくなる」(60.5%)、2位「会計の手間が減る」(53.0%)、3位「会計が早くなる」(49.2%)という結果となり、キャッシュレス決済がレジ担当者の負担を減らしている実態が明らかになりました。

Q.前問でキャッシュレス決済の方があった方が良いと回答した理由として、
  以下のうちあてはまるものをすべてお選びください。[複数回答形式](n=266)

レジ担当者の約7割が「現金よりキャッシュレス決済が楽」と回答!
特にコンビニのレジ担当者は8割以上が「現金よりキャッシュレス決済が楽」と回答

 次に、お客さんの会計について「現金支払いとキャッシュレス決済のどちらが楽か」を尋ねたところ、全体の約7割(75.0%)が「キャッシュレス決済の方が楽」と回答しました。
 業態別にみると、コンビニ店員の約8割(84.0%)、居酒屋店員の約7割(68.0%)、タクシー運転手の約7割(73.0%)が、現金支払いよりもキャッシュレス決済が楽だと回答しました。

Q.あなたはお客さんが会計される際、現金支払いとキャッシュレス決済のどちらが楽ですか。  [単一回答形式]

 2019年7月の調査結果と比較したところ、「キャッシュレス決済の方が楽だと思う」の割合が全体で5%高まっており、キャッシュレス決済が世の中に広まる中で、レジ担当者も、よりキャッシュレス決済を支持するようになっていることがわかりました。

Q.あなたはお客さんが会計される際、現金支払いとキャッシュレス決済のどちらが楽ですか。  [単一回答形式]

「少額だと嫌がられるかも」は一般消費者の思い違い!?
レジ担当者の8割は「金額に関係なくキャッシュレス決済を歓迎」!

 続いて、「金額に関係なくキャッシュレス決済を利用して欲しいか」と聞いたところ、全体の85.0%が“金額に関係なく利用して欲しいと回答しました。
 業態別にみると、”コンビニ店員の約9割(92.0%)、居酒屋店員の約8割(78.0%)、タクシー運転手の約9割(85.0%)が“金額に関係なく利用して欲しい”と回答しました。

Q.あなたは、金額に関係なくキャッシュレス決済を利用して欲しいと思いますか。  [単一回答形式]

 2019年7月の調査と比較すると、“金額に関係なく利用して欲しい”の割合が7.3%増加しており、キャッシュレス決済の浸透に伴い、レジ担当者側でも、少額でのキャッシュレス決済が受け入れられていることがわかりました。

Q.あなたは、金額に関係なくキャッシュレス決済を利用して欲しいと思いますか。  [単一回答形式]

■キャッシュレス決済に対する経営者・自営業者の意識■
<キャッシュレス決済を導入している経営者・自営業者142名>

 次に、実際にキャッシュレス決済を導入している経営者・自営業者に対して、キャッシュレスを導入して感じたこと、キャッシュレス・ポイント還元事業の終了後の対応などに関する調査を実施しました。

経営者・自営業者がキャッシュレス決済を利用してよかったと思うこと、1位「会計トラブルが減った」、
2位「利用金額が増加した」、3位「サービス向上につながった」

 自営業者に「キャッシュレス決済を利用してよかったと思うこと」について聞いたところ、1位「会計トラブルが減った」(33.8%)、2位「利用金額が増加した」(31.0%)、3位「サービス向上につながった」(28.9%)という結果となり、単に会計が楽になるだけではないキャッシュレス決済の効果を実感していることが明らかになりました。

Q.キャッシュレス決済を利用・導入してよかった点をお選びください。[複数回答形式](n=142)

9割以上の経営者・自営業者が「キャッシュレス・ポイント還元事業」の終了後も
キャッシュレス決済を継続したいと回答!

 
続いて、キャッシュレス決済を導入している経営者・自営業者に「キャッシュレス・ポイント還元事業の終了後もキャッシュレス決済の利用を継続したいか」と聞いたところ、9割以上(90.8%)が“継続したい”と回答し、キャッシュレス決済が一過性のブームではなく、今後の決済方法のスタンダードになっていく可能性が示唆されました。

Q.あなたは、「キャッシュレス・ポイント還元事業」が終了した後も
 キャッシュレス決済を継続しようと思いますか。[単一回答形式](n=142)

【調査概要】
調査名:  【2020年3月版】キャッシュレス・ポイント還元事業に関する調査
日時:   2020/3/13 ~ 3/15
対象者:  ①全国に居住するキャッシュレス決済利用者 1,000名(性年代均等)
      ②以下業態従事者で、会計業務を行う方 300名(各業態 100名)
       1.コンビニ
       2.居酒屋
       3.タクシー運転手
      ③キャッシュレス決済を導入している、経営者・自営業者 142名