投資INSIDE-OUT「最初の設定を見直す」

三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社のプレスリリース

「投資INSIDE-OUT」~行動ファイナンス~では、「投資家は必ずしも合理的な判断をする訳ではない」との仮説を検証していきます。

◆本当にデフォルト値のままで良いのか?

デフォルト値=初期設定値 この設定値が人生に大きく影響を与えることがあります。

デフォルト値を説明する際、有名な例として臓器提供の意思表示があります。日本を含む多くの国では、脳死または心停止と判定された場合、自分の臓器等の提供について、事前に意思表示をすることができます。「提供する」人の割合は、フランス、オーストリア、ポルトガル、ポーランドではいずれも99%を超えています。なるほど、欧州では理解が進んでいる、と納得しそうですが、一方、同じ欧州でもドイツは12%、イギリスは17%とこちらは「提供する」人の割合が極端に低くなっています。

この違いは、正にデフォルト値が影響しています。フランスやオーストリアなどは意思表示を特にしなければデフォルトで「提供する」になり、ドイツやイギリスはデフォルトでは「提供しない」となります。ちなみに日本は選択制を採用しています。(健康保険証や運転免許証などの裏面をご覧ください。)

2019年、日本では老後資金の問題が大きくクローズアップされました。一方、米国では、年金で余裕のある生活を送る老夫婦の話も聞かれます。違いは何にあるのでしょうか。

日本には企業型確定拠出年金(DC)や個人型確定拠出年金(iDeCo)など加入者が自分で運用先を選択できる私的年金があります。これらの多くは、デフォルトのままであれば、定期預金など元本確保型商品での運用となります。2018年時点で、●DCの資産構成比は預金等元本確保型商品が51%、株式型やバランス型商品は38%、●iDeCoではそれぞれ前者が60%、後者は32%となっています。

一方、米国の確定拠出年金(401k)では、元本確保型商品は長期投資にそぐわない商品との位置づけで、基本的には株式などのリスク資産に振り向けるように促されています。結果、●預金等商品は9%弱、株式型やバランス型商品は77%ほどです。40年間積み立てを続けたとすると、結果には大きな差が生じそうです。

人は難しい選択に迫られると判断を放棄しがちです。
無意識のうちにデフォルト値を選択していることを認識する必要がありそうです。

▼詳細はこちらから。
https://www.smtam.jp/report_column/pdf/cat_07/HPVol.8120200131_065_k.pdf

▼行動ファイナンスの過去分(No.1~No.4)はこちらから。
https://www.smtam.jp/report_column/cat_07/

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