株式会社朝日新聞社のプレスリリース
顧客名義の口座偽造、反社会的勢力への資金提供の疑いを相次ぎ特報
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:角田克)は、10月1日(木)、「いわき信用組合による不正融資に関する報道」により、すぐれた調査報道を表彰する第6回「調査報道大賞」(報道実務家フォーラム、スローニュース主催)の優秀賞を受賞しました。
■連載「餌食 いわき信組と反社の20年」:https://www.asahi.com/rensai/list.html?id=3168
朝日新聞社は、福島県のいわき信用組合が預金者の名義を使って無断で口座を作り、そこに架空の融資を行う形で資金を流出させていた疑いを2025年5月19日に特報しました。東日本大震災対応での公的資金注入後に架空融資を取り消していたことや、反社会的勢力に資金提供をしていた疑いなども続けて報じました。
不正を告発した元職員や預金者の証言、関与した元職員のインタビュー動画、連載などで、問題の背景事情も多角的に報道。異例の金融不祥事の実態を描きました。25年11月に特別調査委員会が報告書を公表し、使途不明金の大半が反社への支払いに充てられ、不正融資の総額は計約280億円だったと指摘しました。金融庁は2度、信組に業務改善を命令。地域金融機関の監視を強化しました。26年1月に信組を刑事告発し、受理されました。
沢伸也編集委員の話
地域金融機関で、顧客の口座を悪用した不正融資が起きていた。その原因は反社会的勢力への資金提供だった。そんな、信じられないような出来事を報じました。伝えたかったのは、地域金融機関でガバナンスが機能しているかどうかや、認可を与えた政府のチェックの状況でした。そこに不安があれば、国民は安心してお金を預けることはできません。お金を預けなければ、地域企業への融資もままならない。金融庁は動き出しましたが、我々も目を凝らし続けようと思います。
朝日新聞社の調査報道
朝日新聞社は、独自の取材を通じて事実を明らかにする「調査報道」を続けています。記事の配信、掲載にあたっては、事実関係や表現の妥当性について、複数の目でチェックしています。
調査報道大賞とは
調査報道大賞は、NPO法人「報道実務家フォーラム」とスマートニュースの子会社「スローニュース」が2021年、すぐれた調査報道を顕彰し、その社会的意義を広めるなどの目的で創設しました。朝日新聞社は過去に、「国土交通省の統計不正問題をめぐる一連の調査報道」で第2回(21年)の大賞、企画「みえない交差点」で第3回(23年)のデータジャーナリズム賞を受賞しています。
