スタンダードキャピタル株式会社のプレスリリース
ベンチャーキャピタル事業およびSTO事業を展開するスタンダードキャピタル株式会社(本社 : 東京都渋谷区、代表取締役社長 : 山口大世)は、2020年1月にiOS・Android版アプリがリリースされる「ALLEX TOKEN」に関する機能設計についてをお知らせいたします。
■ 概要
ALLEX TOKEN(以下、ALX) はALX networkと呼ばれるネットワーク上で稼働する。
ALX networkはStellarのネットワークであるStellar networkをベースとしており、分散されたネットワークであり、信頼性が高く安全とされている。
ALX networkはあらゆる支払いをスマートに行うために特化された構造であり、HorizonとCoreと呼ばれる2つのシステムで構成されている。
Horizonは、ALXの様々な操作を行うAPI サーバーであり、RestfulなHTTP API サーバーであるため、複雑な設定無しで利用できる。
Coreはトランザクションの承認等を行うALXの中心的な役割を担っており、HorizonはCoreに接続することで様々な操作を行うことができる。
StellarはRippleを元に開発されたもので、Rippleと同じく合意形成のアルゴリズムは管理者や管理者が許可した承認者(バリデーター)だけが承認を行え Proof of Consensus (PoC) を採用。
※必要があれば作成。他のサーバーと併用することも可。バリデーターサーバーはトランザクションの承認を行う管理者の役割を果たすサーバー。API 用サーバーはウォレットアプリやwebウォレット等のソフトウェアからのリクエストを受け付けるサーバー。履歴用サーバーは証券の譲渡履歴を公開するために使用するサーバー。
バリデーターサーバーは冗⻑化して3台構成にすることで、安定稼働やシステム処理能力の向上を図る。
・構造
ウォレットアプリやwebウォレットは API 用サーバーと接続して情報を取得し、送信時にはAPI 用サーバーを通して、バリデーターサーバーにてトランザクションの送信を行う。
■ 機能
ALXは基本的な暗号資産の機能に加えて、下記の機能を持つ。
証券管理機能(スマートコントラクト)
証券登録機能
所有者検索
履歴追跡機能
所有権変更機能
所有権変更停止機能 – トークン発行機能
ウォレット
外部API通信機
■ 証券管理について
・証券管理の仕様検討
運営組織が介入するALXネットワークにおける証券管理の実現方法について。StellarをコピーしたALXネットワークで、各機能をどう実現するか、にフォーカスを当てて、構想している仕様を記載する。
・証券管理
ALXでは、証券をアセットとして管理。ブロックチェーンに保存する証券の名称は、Stellarのアセットの仕様に則り、最大で英数字12文字以内とする。
https://www.stellar.org/developers/guides/concepts/assets.html#alphanumeric-12-character-maximum
現状では、アセットで管理するのが有力だが、代替案としてトランザクションの拡張フィールドに証券識別番号を管理するような方式も考えられるが、トレーサビリティの観点で検討から外している。
Stellarにはスマートコントラクト機能があり、それを利用して証券管理を行う。ただしEthereumのスマートコントラクトはブロックチェーン上にデプロイされるのに対して、Stellarはトランザクションに含めることで実行される違いがある。
・証券登録機能
証券の登録は、マルチシグアカウントにアセットを移転する。本機能の前提条件として、証券の運営組織が、運営から第3者に証券を移転後も、証券の管理をコントローラブルに行いたい背景がある為、スマートコントラクトを念頭に置いている。 現状では、将来の証券返還トランザクションを運営組織に送信と引き換えに、移転先に証券が付与されたマルチシグアカウントを貸与する方式とする。
・所有者検索
ブロックチェーンに保存されたアセットの保有量から現在の所有者を特定する。Ethereumとは異なるため、スマートコントラクトにアクセスするという概念が無く、トランザクションを追っていく必要がある。運営が管理する証券は別にDBを構築することで対応。 第三者が勝手に登録した証券も管理したい場合は、全件検索を行うか、全てのトランザクションをチェックしてDBで管理しておく必要がある。
・履歴追跡機能
証券の移転時に運営組織のアカウントを常に経由する事から、そのアカウントの取引履歴を証券の移転履歴として解釈する事が出来る。Ethereumとは異なるため、スマートコントラクトにアクセスするという概念が無く、トランザクションを追っていく必要がある。ALLEX ブロックチェーンとは別にDBを構築することで対応。履歴等はエクスプローラーサイトを作成することで公開可能。
・所有権変更機能
所有権の変更は、運営が保有する「将来の証券返還トランザクション」を運営組織が実行し、移転先の証券ホルダーと「将来の証券返還トランザクション」と引き換えに所有権を変更する。 なお、運営組織の権限で証券の付与を剥奪する場合は、「将来の証券返還トランザクション」を実行する方式とする。
通常の送金のようにトランザクションを送ることで所有権は変更可能。 所有者はアドレスに紐づくため、アドレスの秘密鍵を持つ人だけが変更可能。所有権の移動には所有者がトランザクションの署名を行う必要があり、秘密鍵が無ければ変更停止を行うことが出来ない。
そのため重要な証券やALLEX運営が認証した証券については、運営側が秘密鍵の一部でも保持することで対応。 もしALLEX運営が秘密鍵を持たないアドレスに証券が渡ってしまった場合は、アドレスを停止させることで証券毎停止させる。
・所有権変更停止機能
移転後の証券は、運営組織が「将来の証券返還トランザクション」を保有している為、証券を運営組織に返還する場合は、そのトランザクションを実行する事で変更停止を行う事が出来る。 万が一、トランザクションを紛失してしまった場合は、Stellarのアセットの機能を利用して、移転先アカウントのアセットを無効化する。
移転先にアカウントに対するアセット無効化の実現方法
https://www.stellar.org/developers/guides/issuing-assets.html#requiring-or-revoking-authorization
※アセットの保有量が無効化したアカウントに残り続ける為、積極的な利用は考えていない。
所有権の移動には所有者がトランザクションの署名を行う必要があり、秘密鍵が無ければ変更停止を行うことが出来ない。そのため重要な証券やALLEX運営が認証した証券については、運営側が秘密鍵の一部でも保持することで対応。 もしALLEX運営が秘密鍵を持たないアドレスに証券が渡ってしまった場合は、アドレスを停止させることで証券毎停止させる。 ただしブロックチェーンはデータを削除することは出来ないので完全な削除ではなく、停止に留まる点は注意が必要。
・トークン発行
Stellarにはトークンに似たアセット発行機能があり、この機能を利用してトークンを発行は可能。 ただしアセット機能は証券管理に使用しているもので、ALXとは別に通貨トークンを発行したい場合は、切り分けを行うレギュレーションを決める必要がある。
・ウォレット
次に記載する外部API通信機を使用して開発。 ウォレットアプリでは秘密鍵を操作するアドレス生成及びトランザクション署名は極力サーバーにアップロードせずアプリ側で行うことで秘密鍵を通信に乗せない。
・外部API通信機
ALXはCoreと呼ばれるノードとHorizonと呼ばれるAPI サーバーで成り立っており、 Horizonへのアクセスを許可することで外部 API 通信機能を提供する。
【会社概要】
会社名 :スタンダードキャピタル株式会社
資金調達市場の流動性向上に向けて、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)事業を展開。不動産STOシステム「J-FTA」、フィリピンの経済特区であるCEZA(Cagayan Economic Zone Authority)においてセキュリティトークン取引所「ALLEX」を2020年1月に開設予定。
URL:https://standardcapital.co.jp/
代表者名:山口 大世
所在地 :〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビル203
設立 :2018 年 11 月
資本金等:343,900千円
■ 本件(ニュースリリース)に関するお問い合わせ先 ■
スタンダードキャピタル株式会社 広報部
電話:03-6805-1517 メールアドレス:info@standardcapital.co.jp