暗号資産の保管場所、3割は「自宅の引き出し」。物理的盲点
株式会社Claboのプレスリリース
株式会社Clabo(本社:東京都港区、代表取締役:上野 育真)は、暗号資産利用経験者303名を対象に「秘密鍵・シードフレーズの保管方法と紛失リスク」に関する実態調査を実施しました。
調査の結果、資産を自分で管理する「自己管理派」は6割を超える一方、その保管手法として「スマホのメモやスクリーンショット(32.5%)」が最多となり、利便性の裏で深刻な流出リスクを抱えている実態が判明しました。
また、管理者の8割以上が紛失や第三者への露出といった「ヒヤリハット」を経験しており、自己責任が原則の市場において、多くの保有者が自身の管理体制に不安を抱えながら運用を続けている危うい現状が浮き彫りになっています。
本レポートでは、投資経験年数や年代、世帯年収による管理リテラシーの格差を詳しく分析し、万が一の事態を防ぐための強固な物理的・技術的防衛策の必要性を提示しています。
■ 調査概要
調査実施日:2026年2月24日
調査方法:インターネット調査
調査対象:国内在住の男女(暗号資産利用経験者)
有効回答数:303名
実施機関:株式会社Clabo
■ 調査内容
経験年数による管理意識の格差が浮き彫りに
自己管理派が6割超で主流
暗号資産を運用する上で、最も基本的なプロセスである「秘密鍵の自己管理」について調査を行いました。
その結果、自分で保管していると回答した層は全体の62.05%に達しています。
非中央集権的な資産運用において、この自己管理はセキュリティの根幹を成す要素であり、過半数がその責任を自覚している現状がうかがえます。
しかし、注目すべきは約3割の保有者が自分では保管していない、あるいは意識したことがないと回答している点です。
暗号資産交換業者の口座のみで運用している場合、秘密鍵を直接意識する機会は少ないかもしれません。
ただし、ウォレットを用いた外部送金や分散型金融(DeFi)の利用が進む中で、この無意識な状態はリスクに直結します。
さらに「分からない」と回答した層も1割を超えており、管理権限の所在が曖昧なまま運用を続けている実態が見て取れます。
自己管理の重要性を認識している保有者が過半数を占める一方で、依然として「管理の壁」に突き当たっている層も少なくありません。
特にセルフカストディ(自己管理)型のウォレットを利用する際は、誰にも頼れないという自己責任の原則が重くのしかかります。
3年以上の経験者は7割が自己管理
投資経験年数と管理状況を掛け合わせると、経験を積むほど自己管理の割合が高まる傾向が顕著に現れました。
投資歴3年以上のベテラン層では、72.00%もの保有者が秘密鍵を自身で管理していると回答しています。
長期にわたる運用の中で、取引所リスクへの備えや資産の分散管理という意識が自然と醸成されている様子がうかがえます。
一方で、興味深いのは経験半年以上から1年未満の層で自己管理率が70.73%に達している点です。
これは近年のWeb3トレンドや、特定のウォレットアプリの普及により、初期段階から自己管理を前提として参入する層が増えているためと考えられます。
昨今の相場環境において、より高度な運用を目指す保有者ほど、早い段階でウォレット操作を習得している可能性があります。
しかし、1年以上3年未満の中堅層では、自己管理率が53.68%と一時的に落ち込む現象も確認されました。
この層は過去の相場急変を経験し、リスクを避けるためにあえて専門業者への預け入れを優先しているのかもしれません。
あるいは、複雑な分散型サービスの利用に一度挫折し、利便性の高い環境へ戻っている可能性も否定できません。
50代以上では「分からない」が急増
年代別のデータを見ると、30代の保有者による自己管理意識の高さが際立っています。
30代の自己管理率は68.18%に達しており、全年代の中で最も積極的に資産を自分でコントロールしようとする姿勢が見て取れます。
デジタルへの適応力が高く、かつ責任を持って資産形成に取り組む世代であるからこその結果と言えるでしょう。
対照的に、50代の層では「分からない」という回答が約24.2%にまで急増している点が非常に危惧されます。
投資は行っているものの、自身の資産がどのような技術的背景で守られているのかを把握していない層が一定数存在します。
こうした意識の乖離は、万が一の際の紛失トラブルや、フィッシング詐欺などの被害を招く温床になりかねません。
20代から40代までは比較的安定して6割以上の自己管理率を維持しており、現役世代の関心の高さが裏付けられました。
特に40代では「分からない」と答える人がわずか4.00%に留まっており、管理に対する高い確信を持っていることが分かります。
利便性とリスクが隣り合わせの保管実態
スマホ保存が最多の3割超
秘密鍵の具体的な保管方法を調査したところ、最も多かったのは「スマホのメモ・スクショ・写真」による保存で32.45%に達しました。
暗号資産をモバイル端末で運用するユーザーにとって、情報のコピー&ペーストが容易なデジタル保存は非常に魅力的な選択肢です。
しかし、スマホの紛失やウイルス感染、意図しないクラウド同期による流出リスクを考えると、この手軽さは大きな危うさを孕んでいます。
一方で、古典的かつ堅実な「紙に書いて保管」も27.13%と根強い支持を集めていることが分かりました。
オフライン管理の代表格ではありますが、火災や水害による焼失・汚損のほか、単純な紛失という物理的な脆弱性を克服できていないのが課題です。
また、19.15%が「金属プレート」を利用している点からは、一部の層が長期保有を見据え、極めて高い危機意識を持って運用に取り組んでいる様子もうかがえます。
クラウドやPC内のファイル保存といった、ネットワークと切り離されていない環境での保管も合計で約14%存在しています。
オンライン上にシードフレーズを置くことは、悪意ある第三者によるハッキングの標的となる可能性を飛躍的に高める行為です。
利便性を追求するあまり、本来は「最後の砦」であるはずのフレーズが、サイバー攻撃に対して無防備な状態に晒されている実態が見て取れました。
自宅内での「決まった場所」が3割
物理的な保管場所に関するデータでは、32.98%が「自宅の決まった場所」に置いていることが判明しました。
家族による誤廃棄や盗難に対する備えとしては不十分と言わざるを得ませんが、日常的にアクセスしやすい場所が選ばれる傾向にあります。
自分以外の人間が容易に手に取れる環境は、意図しない資産の流出を招く要因となり得るため、適切な秘匿性の確保が求められます。
「金庫や鍵付きの引き出し」を活用している層は23.94%に留まり、厳重な物理セキュリティを導入している保有者はまだ一部です。
さらに注目すべきは、12.77%が「持ち歩く場所」を選んでいるという事実です。
外出先での紛失や強盗のリスクを考慮すると、常に身につける場所を保管先に選ぶことは、資産保護の観点からは極めて危険な判断と言えるでしょう。
複数箇所に分散して保管している層は約10%存在しており、リスクヘッジの概念が一定数に浸透していることも確認されました。
ただし、分散は管理を複雑にし、一部を紛失した際に全体の復旧が困難になるというジレンマも抱えています。
物理的な資産を守るためには、単に場所を隠すだけでなく、その場所自体が災害や第三者の侵入に対してどれほど強固であるかを再考する必要があるはずです。
高年収層ほど「自宅外」を併用
世帯年収と保管場所の相関を見ると、年収が高くなるにつれて管理方法が専門的かつ厳重になる傾向が鮮明になりました。
特に世帯年収1,000万円以上の層では、3割以上の回答者が「金融機関の貸金庫など自宅以外」を利用しています。
これは、暗号資産の評価額が大きくなるに従い、自宅内での管理に限界を感じ、コストを払ってでも外部の堅牢な設備を頼る実態を示しています。
対照的に、年収400万円未満の層では「持ち歩く場所」を選択する割合が相対的に高く、物理的な隔離に対する意識が低いことが浮き彫りとなりました。
少額運用であれば紛失時のダメージは限定的かもしれませんが、管理の習慣は資産が増えてから急に変えられるものではありません。
運用初期の段階から、資産の重要度に見合った保管場所を検討することが、将来的な致命的損失を防ぐための第一歩となるのです。
また、年収800万円以上の層では「複数箇所への分散」を選ぶ割合も高く、リスクの多角化に積極的である様子が見て取れます。
資産形成に成功している層ほど、デジタル上の守りだけでなく、物理的な環境整備にも相応の知見とリソースを割いています。
暗号資産を単なるデータとして捉えるか、あるいは物理的な防衛を要する実物資産として捉えるか、その認識の差が管理の質を分けていると言えるでしょう。
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紛失直前の「ヒヤリ」が日常に潜むリスク
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信頼性と正確性の乖離が生む二次被害のリスク
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まとめ
上記内容を含め、アンケートの詳細なレポートは記事本文をご確認ください。
■ 暗号資産投資に関する免責事項
本レポートは情報提供を目的としており、いかなる投資勧誘や助言を構成するものではありません。暗号資産投資には高いリスクが存在し、投資判断は自己責任で行ってください。本レポートの内容の正確性、完全性、有用性について、いかなる保証も提供いたしません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断で行い、必要に応じて専門家の助言を求めてください。
また、株式会社Claboではウォレットの復旧を始めとする、セキュリティ対策、保全手順、暗号資産に対する相談を承っております。
暗号資産に関わるお悩みがお有りの方はぜひ当社の初回無料相談窓口をご活用ください。
詐欺をはじめとするトラブルについてもご相談いただけますが、以下の公的・行政相談窓口のご活用もご検討ください。
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調査主体:株式会社Clabo
公式レポート:https://www.clabo-inc.co.jp/media/divs/crypto-smartphone-private-key-management-survey
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000178703.html
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■ 会社概要
株式会社Clabo
所在地:〒106-0032 東京都港区六本木一丁目4番5号 アークヒルズサウスタワー16階
代表取締役:上野 育真
設立:2025年7月
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