Global X Japan株式会社のプレスリリース
2025年はコモディティ、とりわけ金(ゴールド)に話題が集まりました。金の価格は過去1年で約60%上昇し、史上最高値を更新し続けています。今年は金への注目度が増した一方、株式などのリスク性資産との違いや、活用方法について気になっている投資家の皆さまも多いのではないでしょうか。
そこで本レターでは、なぜいま金が注目されているのか、そもそも金とは何か、投資においてどのように活用すべきなのかについて、解説したいと思います。
【回答者】
Global X Japan株式会社
マーケティング部長 長谷川 誠
史上最高値を更新する金。その背景と、そもそも金とは何か
Q: 2025年は金の価格が最高値を更新しました。これまでの価格の推移や、いわゆる世界や米国の株式と比較した際のパフォーマンスについて教えてください。
下の図は、2000年以降の金と世界株式・米国株式の推移です。金融危機やコロナショックなどはあったものの、米国の大型テック株がけん引する形で、世界株式や米国株式は大幅に上昇しています。そのような長期の上昇相場の中で、金価格はそれらの株価指数を大きく上回る上昇を見せています。
特に2025年は金価格が過去最高値を更新し、世界中で金への関心が高まった年になりました。
Q: 金は長期に渡って世界株式や米国株式を上回るパフォーマンスを出しているのですね。
基本的なことですが、そもそも「金」とは何なのでしょうか。また投資における金の役割についても教えてください。
金は古代から通貨や装飾品として使われ、希少性が高く長期間での保存が可能なため、世界共通でその価値が認められています。また金は宝飾品としての価値が高く、工業製品に利用される他の金属とは異なり、産業活動の影響を受けにくいという性質を持っています。
そんな金には主に2つの機能があります。資産を「まもる」機能と「ふやす」機能です。株式市場が急落する際には「安全資産」としての役割、物価が上昇するようなインフレ時においては「実物資産」として強さを発揮します。
「安全資産」としては、いわゆる○○ショックと呼ばれる危機時にその特徴が際立ちます。次の図は過去の株式市場のショック時における、直前最高値から3か月後のパフォーマンスを比較したものです。2000年のITバブル崩壊以降、株式市場は何度も歴史的なショックに見舞われてきました。このようなショック時において、金は「安全資産」として資金の逃避先になることが多く、次のグラフのように株式などのリスク性資産とは異なる値動きをしてきました。
また紛争などの地政学的リスクが高まる局面では、金の需要が増える傾向があります。また金融危機など通貨そのものの信認が揺らぐようなケースでは、金の安全資産としての側面が強く意識され、リスクヘッジのための逃避先にもなってきました。
次のグラフは、世界の中央銀行の金の購入量を示しています。米ドルの支配的な地位が相対的に低下している中、各国の中央銀行は「経済危機時の価値保全」、「他国通貨への過度な依存回避」、「長期的な実物資産としての信用」と言った観点から、近年、金の購入量を積極的に増加させています。
この記事を執筆している2025年12月19日現在、金は最高値圏に上昇しています。これは各国の中央銀行が金の購入量を増やしていることも要因だと言われています。先進国のほか、新興国の中央銀行も加わっている状況で、長期の保有が想定される中央銀行の金の購入は、金市場が更なる成長につながると考えられます。
Q: 日本の投資家にとって、金投資はどのような意味合いがありますか?
現在、日本ではインフレが進行して、物価がどんどん上昇していることに驚く方も多いと思います。このような状況下では、資産を現金のまま保有していると、相対的に資産が目減りしてしまいます。インフレが定着してきた日本において、「実物資産」である金の保有は、インフレヘッジのための有効な手段となります。
このようなマクロ環境を追い風として、当社ETF「グローバルX ゴールド ETF【425A】」は、今年9月の新規上場後、わずか3か月で純資産総額100億円を突破しました。当社は現在61本のETFを東証に上場させていますが、他のETFと比較しても、かなり早いスピードでの100億円の突破となり、我々も驚きました。
なぜ金「ETF」か。
Q: 金については理解できました。それでは金そのものへの投資と、金「ETF」への投資に、何か違いはあるのでしょうか?
金そのもの、いわゆる金現物への投資は以下の点にリスクがあります。
1.保管コスト・盗難
2.流動性
3.取引単位(が高額)
4.税制
まず1の保管コスト・盗難は、金の物理的な保管から生ずるものです。例えば銀行の貸金庫を利用すると保管コストがかかりますし、自宅で保管すると盗難のリスクが高まります。一方、ETFは証券取引所に上場している金融商品のため、そのようなコストや盗難のリスクはありません。(別途、ETFとしての信託報酬等のコストはかかります)
次に2の流動性ですが、金現物は購入・売却の際に店頭の業者に持ち込むこととなるため、ETFと比較して換金性に劣ります。また取り扱う価格や手数料は業者によって異なるため、売買金額に差が出ることもあります。
3の取引単位は、例えば当社のETFであれば10口3,000円台(2025年12月25日時点)の少額から金へ投資をすることができますが、現物の場合は一般的には5グラム程度からの取引となることが多いようです。その場合、10万円以上のまとまった資金が必要になることがあり、小口での柔軟な投資がしづらいです。
4の税制は、金現物が総合課税(最高税率55%)となるのに対して、金ETFは分離課税のため、利益に対してかかる税率は約20%となります。またNISAの成長投資枠の対象にもなっていますので、非課税で運用することも可能です。
このように、同じ金投資と言っても、金現物と金ETFへの投資では異なる点が多いです。金そのものを手元に置いておきたいと言った方以外は、金ETFの活用をおすすめします。
Q: 金「ETF」のメリットは理解できました。それではどの程度の金をポートフォリオに組み込めば良いのでしょうか?
まず、前提として万人共通の理想のポートフォリオはありません。それぞれ、年齢・家族構成・資産額のほか、求めるリターンや取れるリスクが異なります。その前提の元ですが、当社が試算したシミュレーションがあるので、参考にしていただければと思います。
次のグラフと表は、2000年以降S&P500に100%投資をした場合と、金を10~30%の割合で組み入れて分散投資をした場合のシミュレーションです。金の組み入れ比率を増やすことで、リターンが上昇する一方、○○ショックのような危機の際には、最大下落率を抑えられることが分かります。
このように、株式と異なる値動きをする傾向のある金をポートフォリオに加えることで、リターンの向上やリスクを抑える効果が期待できます。
金ETFを選ぶ際のポイント
Q: 改めて金投資でETFを活用するメリットを教えてください。
はい、ETFであれば金の現物よりも低コストかつ機動的に投資をすることが可能となります。また現物投資と比較して保管コストや盗難リスクがありません。その他、株式市場に上場しているため流動性が確保されており、株式同様にリアルタイムでの売買が可能です。比較的少額から投資ができ、NISAの成長投資枠で非課税投資も可能です。
Q: すでに多くの金ETFがあります。どのようなポイントで選んだら良いでしょうか?
金ETFは、いずれも金価格に連動する商品性となっています。そのためどのETFを選んでも基本的には同じようなパフォーマンスとなります。ということは、なるべくコスト(信託報酬)が低いETFを選ぶことが重要です。当社の「グローバルX ゴールド ETF」(銘柄コード:425A)は2025年12月26日時点にて東証上場ETFで最安水準の信託報酬ですので、金ETFへの投資の際に、選択肢に加えていただけるとうれしいです。
あとは、金現物への裏付けがあるかどうか、という点で比べてみるのも一案です。金現物への裏付けがあるETFは、実際に運用会社が金を保管しており、ETFの価格は金現物とリンクしています。一方、コストを抑えるために金現物を保管するのではなく、金の先物価格に連動する仕組みを採用しているETFもあります。これは決して悪いことではありませんが、金の現物保有をしていないため、市場が変動した際にETFの価格と金価格が乖離する可能性があります。ちなみに当社の「グローバルX ゴールド ETF」(銘柄コード:425A)は、前者の金現物への裏付けがあるETFとなります。
その他、なるべく純資産総額が大きいとか、歴史があるETFを選ぶという考えもあるかもしれません。
当社の「グローバルX ゴールド ETF」(銘柄コード:425A)は、地政学的リスクの高まりやインフレへの対策で注目される金への投資が手軽にできるETFです。金の持つ分散投資効果を活用することで、皆さま資産運用の一助になりましたら幸いです。
当社では国内唯一のETF専門資産運用会社として、「エッジの効いた」さまざまなETFを取り扱っております。ぜひ当社Webサイトをご覧ください。
Global X Japan (グローバルX)とは?
Global X Japan株式会社は、株式会社大和証券グループ本社、大和アセットマネジメント株式会社、米国Global X Management Company Inc.との合弁で、日本初のETF専門資産運用会社として2019年9月に設立され、Global Xの商品開発力を活かしたプロダクトの開発と情報の提供を行っています。
当社は成長テーマ型、インカム型、コア型、コモディティ型といった革新的なETFラインアップを揃える、国内唯一のETF専門資産運用会社です。投資家の皆さまの多様なニーズに応えるべく、エッジの効いたETFを計61本提供しています。
公式Webサイト:https://globalxetfs.co.jp/index.html
公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@GlobalXETFsJPN
【本件に関するお問い合わせ先】
Global X Japan株式会社
<報道関係者の皆さま> info@globalxetfs.co.jp
<投資家の皆さま> GXJ_cs@globalxetfs.co.jp
Global X Japan株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 3174 号
一般社団法人日本投資顧問業協会会員
一般社団法人投資信託協会会員
免責事項
・本資料は会社概要及び投資戦略等をご紹介することを目的としており、資料に含まれる商品の勧誘・販売を目的とした資料ではありません。
・本資料に記載されている内容、情報及びデータ等につきましては、本資料作成時点のものであり、各種要因により変動します。
・本資料に関する一切の権利、義務は、情報提供者に帰属し、情報提供者の事由により内容が変更・修正されることがあります。
・本資料の情報に基づく判断については、閲覧者ご自身の責任のもとに行うこととし、万一本資料の情報により損失を被ったとしても、情報提供者は一切の責任を負うものではありません。
・本資料の著作権は、情報提供者に帰属します。
・ファンド(投資信託)のリスクについて
ETFは、値動きのある有価証券等に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、投資元本が保証されているものではなく、これを割込むことがあります。信託財産に生じた利益および損失は、すべて投資者に帰属します。投資信託は預貯金とは異なります。基準価額の主な変動要因については次のとおりです。
「株価の変動(価格変動リスク・信用リスク)」、「為替リスク」、「カントリーリスク」「その他」
※ 基準価額の動きが指数と完全に一致するものではありません。
※ 基準価額の変動要因は、上記に限定されるものではありません。
※ 設定・交換のお申し込みにあたって、詳しくは投資信託説明書(交付目論見書) の「投資リスク」をご覧ください。
※ 詳しくは、金融商品取引所で取引をされる際にご利用になる証券会社にお訊ねください。
・お客さまにご負担いただく費用
ETFに係る費用(金融商品取引所を通してETFに投資するお客さまの場合)(2025年12月29日現在)
ETFの市場での売買には、証券会社が独自に定める売買委託手数料がかかり、約定金額とは別にご負担いただきます。(取扱会社ごとに手数料率が異なりますので、その上限額を表示することができません。)
保有期間中に間接的にご負担いただく費用として、以下の通り運用管理費用(信託報酬)がかかります。
・グローバルX ゴールド ETF【425A】(年率0.1775%)
※その他の費用・手数料としては、組入有価証券売買時の売買委託手数料、先物取引・オプション取引等に要する費用、監査報酬等を信託財産でご負担いただきます。
※ 「その他の費用・手数料」については、運用状況等により変動するため、事前に料率、上限額等を示すことができません。
※ 手数料等の合計額については、保有期間等に応じて異なりますので、表示することができません。また、上場投資信託および上場不動産投資信託は市場価格により取引されており、費用を表示することができません。
※ 詳しくは、金融商品取引所で取引をされる際にご利用になる証券会社にお訊ねください。
※ 設定・交換のお申し込みにあたっては投資信託説明書(交付目論見書) の「ファンドの費用・税金」をご覧ください。

