KPMGジャパン、シンガポールの6Estates社と協業契約を締結

生成AIやAI OCR技術等を活用した業務改善サービスの提供を開始

有限責任 あずさ監査法人のプレスリリース

KPMGジャパンのメンバーファームである有限責任 あずさ監査法人(東京都新宿区、理事長:山田 裕行)は、大規模自然言語モデルを活用したサービスを提供する6Estates Pte Ltd.(シンガポール、CEO:Luan Huanbo、以下 シックスエステイツ社)と協業契約を締結しました。KPMGジャパンはカスタマイズした生成AIやAI OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)技術などを活用した業務の変革を支援するサービスの提供を開始いたします。

 

一昨年秋のChat GPTの登場以来、多くの企業が問い合わせ対応や各種ドキュメント作成などさまざまな業務で生成AIの試行やPoC(Proof of Concept:概念実証)を実施しています。一方で、プロンプト作成やデータ処理における作業負荷の発生や、出力結果が期待水準に満たないなど、実務に耐え得る結果が得られないケースも多く見られます。また、手書きや印刷の文字をテキストデータに変換するAI OCR技術の高度化や開発・利用コストの低下を受けて、ペーパーレス化やDXのファーストステップとしてAI OCR技術の業務への適用に取り組む企業が増えていますが、読み取り精度が十分でなく、期待した業務効率化に至らないケースも見られます。

 

これらの課題の解消のためには、AI開発やカスタマイズ・ファインチューニングの高度な技術と、対象業務や実務の知見の両方が重要となります。また現状業務を棚卸・評価し、技術動向や必要なスキル・人材も踏まえて変革のロードマップを描くことで、取り組みを一過性のものとせず、最終的に成果につなげることが可能となります。

KPMGジャパンは、金融機関向けAIモデルの開発・検証に係る助言業務から得たノウハウ・知見を活かし、金融業務に適応した対話型AIの開発・導入に係るアドバイザリーサービスの提供をしています。またシックスエステイツ社は、シンガポールに拠点を置くAIソリューションプロバイダーであり、生成AIのカスタマイズや高精度の読み取りが可能なOCRにおいて高い技術力と豊富な実績を有する企業です。KPMGジャパンは、両社の知見、強みを最大限に活かしたアドバイザリーサービスを提供することで、生成AI、OCR技術等を活用した企業の業務改善、変革を支援します。

<個社のニーズにカスタマイズされた生成AIの開発・導入支援>

シックスエステイツ社の技術力と、KPMGジャパンの業務専門知識を組み合わせ、各社固有の業務ニーズにカスタマイズされた生成AIの開発・導入を支援します。

 

<経理業務への適用例>

–         財務分析

–         各種書類・証憑とデータの自動照合

–         会計上の取り扱いの自動判定

–         各種ドキュメント作成

–         財務経理関連の問合せ業務の効率化 など

 

<金融機関業務への適用例>

–         融資関連手続き(決算書類の読込自動化や融資稟議書ドラフトの自動作成等)の効率化

–         情報漏洩や融資詐欺などの不正検知、不正モニタリングの高度化

–         AML/CFT関連業務の効率化・高度化

–         保険関連業務の事務効率化 など

 

<その他>

–         社内の規程類やマニュアル類に係る問合せ業務の効率化

–         貿易関連事務の効率化

–         物流業務のDX化

–         ECサイトプラットフォームの動画等の広告自動作成

–         製造業向けの製造工程業務の効率化 など

シックスエステイツについて

シックスエステイツ社は、2014年に設立された、シンガポールに拠点を置く、企業向けAI ソリューションプロバイダーです。インテリジェント文書処理 (IDP)ソリューションを土台として、銀行の与信審査・モニタリング業務における不正検知、信用リスク分析ソリューションや、貿易金融業務におけるコンプライアンスチェックなど、業界特化・業務特化の大規模言語モデル (LLM) に基づいた、各種SaaSソリューションを提供しています。シックスエステイツ社のソリューションは、LLMに基づいて構築されており、事前学習、事前設定を必要とせず、幅広い非定型文書からのデータ読み込みが可能なため、東南アジアの大手金融機関を中心に、様々な業界・業種の顧客企業にサービスを提供しています。

 

あずさ監査法人について

有限責任 あずさ監査法人は、全国主要都市に約6,000名の人員を擁し、監査や保証業務をはじめ、アカウンティングアドバイザリー、金融関連アドバイザリー、IT関連アドバイザリー、企業成長支援アドバイザリーを提供しています。金融、情報・通信・メディア、パブリックセクター、消費財・小売、製造、自動車、エネルギー、ライフサイエンスなど、業界特有のニーズに対応した専門性の高いサービスを提供する体制を有するとともに、4大国際会計事務所のひとつであるKPMGのメンバーファームとして、143の国と地域に拡がるネットワークを通じ、グローバルな視点からクライアントを支援しています。

 

KPMGジャパンについて

KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる9つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。

日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。

有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人、株式会社KPMG Ignition Tokyo、株式会社 KPMGアドバイザリーライトハウス