一般財団法人社会変革推進財団のプレスリリース
2011年6月に設立したオルソリバースは、名古屋工業大学(大学院工学研究科:春日敏宏教授)で開発されたマイクロファイバーによる医療用スキャフォールドの製造技術を事業化した製品 “レボシス”を主力商品として有しています。“レボシス”は、吸収性の高い綿状人工骨で、日米台印の4か国で販売承認のもと(2023年3月時点)、全国販売し、整形外科領域と口腔外科領域で起用されています。
■投資意義
高齢者において介護が必要となる原因は、認知症、脳血管疾患に続き、3番目が骨折であり(出典:2022年 国民生活基礎調査、厚生労働省)、その骨折の主因は骨粗鬆症の発症と筋力・バランスの低下による転倒と言われています。従来の骨折の処置である自家骨移植を適用する際、高齢者においては、自家骨の採取が困難であること、またインプラントの固定手術は、高齢者の骨融合率が低く、インプラントが固定されにくいことが複数の調査で判明しています。オルソリバースの骨形成タンパク質(Bone Morphogenetic Protein:BMP)を含んだ新規開発品(開発品RBBM-S1)の使用は、このような高齢者の骨折の処置方法を改善し、予後の社会復帰促進に期待が持てます。本事業を通じて高齢者自身の身体的健康に加えて、社会復帰の促進、高齢者を介護する現役世代家族の負担の低減、増え続ける介護費の削減にも貢献し、骨折による身体的・社会的な痛みからの解放の実現を後押ししていきます。
【システム図:高齢者が介護となる原因と介護を取り巻く実態】
SIIFは、2013年よりインパクト投資の調査研究・実行、これまで蓄積してきた知見に基づき、ウェルネス領域のシステムチェンジを目指すインパクト投資・IMMを実践し、その実例や知見を公開・発信、人材を育成・輩出することを目指しています。
■ファンド Theory of Change(投資テーマ) との整合性
前向きかつ多様な活動、ライフスタイルへの取り組みを促す製品、サービス
■オルソリバース株式会社 代表取締役 西川靖俊様のコメント
この度、新たな研究開発に向けて、SIIFインパクトキャピタル株式会社様をはじめ多くの新規投資家の皆様のご協力により、追加の資金調達を完了することができました。今回出資していただいた投資家の皆様の当社の取り組みに対するご評価が、次のステージに進むための大きな後押しになったと思っています。“「痛みがない」を日常に” のスローガンの下、患者様、医療関係者のご期待に応えるべく、これからも挑戦を推し進めて参ります。
一般財団法人社会変革推進財団 www.siif.or.jp
2013 年より日本財団内においてインパクト投資に関する調査研究に着手し、日本財団から助成金を受けて、2017 年社会的投資推進財団として設立されました。その後、2019 年社会変革推進機構と合併し、社会変革推進財団となりました。GSG 国内諮問委員会の設立や賛同メンバーの招集や、インパクト投資における提言書や現状を記した報告書の発行、金融庁との共催で金融機関等との勉強会の開催などインパクト投資の推進のための活動をしています。様々な社会課題が山積する日本において、自助・公助・共助の枠組みを超え、社会的・経済的な資源が循環する社会の実現を目指し活動をしています。
SIIFインパクトキャピタル株式会社
設立日 :2022年9月8日 代表者 梅田和宏・三浦麗理
事業内容 :インパクト投資ファンドの運用
運用中ファンド:SIIFIC ウェルネス投資事業有限責任組合
ウェルネス領域において、財務的なリターンと並行してポジティブで測定可能な社会的・環境的なインパクトを同時に生み出すことを意図している、革新的なスタートアップ企業
オルソリバース株式会社
設立:2011年6月20日
所在地:神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央15番3 レシェンテ茅ケ崎303号
従業員:17名(2024年3月末現在役職員含む)
代表取締役:西川靖俊