三菱UFJキャピタル株式会社のプレスリリース
三菱UFJキャピタル株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 葛西 洋一)は、同社が運営するファンド(三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合)より、3Dプリンティングおよび機械学習(AI)技術を活用して、3Dプリント義足製造ソリューション事業を日本・フィリピン・インドで展開するインスタリム株式会社に対し、2024年2月29日付第三者割当増資による追加出資を実行したことをお知らせ致します。
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インスタリムについて
インスタリムは、3Dプリント義足の実用化を目指し、2018年に創業した日本発のディープテック・スタートアップです。この3Dプリント義足は従来品と同程度の品質を保ちながら、価格・納期・イニシャルコストを1/10以下に圧縮することができ、フィリピン・インドですでに2,800本以上の製造・販売実績があります。
義足は、一人一人の体に合わせて医学的に最適な形状を手作りでアナログ加工する必要があるため、義肢装具士の医学知識と技術力が必要です。通常の品質のものでも1本あたり30~100万円と高価であり、また納期に通常1ヶ月程度を要します。
そのため、開発途上国を中心に義足を購入できない方が、未だ世界に数多く存在しています。このような義足を購入できない人の殆どは仕事に就くことができず、貧困からの脱出が阻まれています。この深刻な社会課題は、これまで解決不可能として放置され続けてきました。
この社会課題を解決するために、インスタリムは義足製造をアナログからデジタルにDXする、3D-デジタル製造ソリューションをゼロから開発し、「必要とする全ての人が、質の高い義肢装具を手に入れることができる世界を実現する」というビジョンを実現しようとしています。
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出資背景
世界では、糖尿病性壊疽などの血管疾患や交通事故などで脚の一部を無くしたにもかかわらず義足を購入できない方が、未だ数多く存在すると言われています。インスタリムは、自社開発の3D-CADソフトと専用3Dプリンタにより低価格・高品質な義足の実用化・量産に成功しており、貧困や飢餓、健康・福祉問題をはじめ、多くのSDGs目標達成に貢献する、社会的意義の大きい事業と考え、前回シリーズAで出資をさせていただきました。その後、株主として支援して参りましたが、フィリピンでの実績やインドへの進出と製造販売体制の構築、さらには3D-デジタル義足製造ソリューションを世界各国の義足製作組織に提供するライセンス事業の進捗を確認できたため、今般追加出資に至りました。
今回の資金調達により、フィリピン・インドでの更なる成長や海外展開の加速などが期待されます。弊社は引き続き、MUFGの一員としての強みを活かし、インスタリムの事業成長に貢献して参りたいと考えております。
【インスタリム 概要】
会社名:インスタリム株式会社
所在地:東京都墨田区横川一丁目16番3号
代表者:徳島 泰
設 立:2017年3月31日
事業内容:3Dプリント義肢装具装置の開発・製造・販売
U R L :https://www.instalimb.com/ja
【三菱UFJキャピタル株式会社について】
三菱UFJキャピタルは、1974年に設立以来、三菱UFJフィナンシャル・グループのベンチャーキャピタルとして業界をリードするノウハウを提供し、幅広い業種に対する投資を行っています。IPOを実現されたお客さまは、幅広い業種にわたり約900社と、業界トップクラスの実績を有しています。
◆会社概要
会社名:三菱UFJキャピタル株式会社
所在地:東京都中央区日本橋2丁目3番4号 日本橋プラザビル7F
代表者:代表取締役社長 葛西 洋一
設 立:1974年8月1日
事業内容:ベンチャーキャピタル事業
U R L :https://www.mucap.co.jp/
◆三菱UFJキャピタル8号投資事業有限責任組合について
無限責任組合員:三菱UFJキャピタル株式会社
出資者:株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJキャピタル株式会社
設 立:2021年4月23日
ファンド総額:150億円