ICMG共創ファンド、インドの衣料品のオンラインB2Bマーケットプレイスを提供するShowroom B2BへJungle Venturesらと共にプレシリーズAラウンドで出資を実行

株式会社ICMG Partnersのプレスリリース

株式会社ICMG Partners(本社:東京都千代田区丸の内)が運用し、日本空港ビルデング株式会社(本社:東京都大田区羽田空港)、株式会社きらぼし銀行(本社:東京都港区南青山)がLP出資するICMG共創ファンド1号投資事業有限責任組合は、3FATE TECHNOLOGIES PRIVATE LIMITED(本社:HD-079, 19TH FLOOR, WEWORK BERGER DELHI ONE, C-001/A2, SEC 16B, NOIDA、以下、Showroom B2B)に出資を実行したことをお知らせいたします。Showroom B2Bは、今回のプレシリーズAラウンドにて、ICMGに加え、Jungle Ventures、Accion Venture Lab、Saison Capital、さらにはStriveやGemba Capitalといった既存投資家からの出資を受けております。その他、Showroom B2BはPointOne CapitalやGood Capitalといったインドの著名なVCを既に投資家として迎えており、支援を受けております。

左:Showroom B2B CEO Abhishek Dua 氏 右:ICMG Partners Founder 舩橋元(当社)

Showroom B2Bは、インドのウッタル・プラデーシュ州(ニューデリーの東)にある衣料品のオンラインB2Bマーケットプレイスを提供しており、衣料品の品質と信頼を担保しながら、小売業者、アパレルメーカー、ブランドといった様々なステークホルダーを繋いでいます。また、Showroom B2Bは、オンラインプラットフォームを運営する一方で、“Experience Store”という対面店舗を運営しており、小売業者は商品を多数仕入れる前にExperience Storeを訪れ、商品のサンプルを確認することができます。このユニークなソリューションにより、返品率は約2%(日本では平均25~30%)に抑えられ、すべてのステークホルダーにとって効率的な事業運営を可能にしています。

 インドの繊維・衣料品産業はGDPの13%を占め、関連産業を含め1億人を雇用しており、国内第2位の雇用を創出する産業です。一方、この巨大市場のプレーヤーの70%は中小企業であり、特にTier 2・3地域では、アパレルメーカーと小売業者を結ぶサプライチェーンは体系化されていません。アパレルメーカーから小売業者までのサプライチェーンには、複数の仲介業者が介在しており、エンドユーザーのニーズがフィードバックされづらく、価格もコントロールしづらいため、生産性と収益性を最大化できていません。

 

こうした状況を踏まえ、Showroom B2Bでは、Experience Storeで小売業者とオフラインの接点を持ちながら、商品の発注から請求書の発行、購入手続き、商品の配送までを一元化して、高いユーザビリティを実現しています。返品率を最小限に抑える仕組みを構築することで、従来のB2Bマーケットプレイスでアパレルメーカーが抱えていた返品コストの不安を解消し、高い利益率を維持しながら低価格でエンドユーザーに衣料品を提供することを可能にしています。既にこのモデルはウッタル・プラデーシュ州で確立されており、将来的にはウッタル・プラデーシュ州以外のTier2、Tier3地域にも進出していく計画を立てています。

 

本投資の意義は、繊維・衣料品産業とそれを取り巻くインドの人々の生活の持続可能性を高めることにあります。本プラットフォームは、Tier 2・3地域の非体系的なサプライチェーンを解消しており、衣料品の流通の無駄の削減に貢献しています(SDGs No.11)。また、フィジタルモデル*によって返品率を低下させることで、衣料品取引の信頼性を向上させており、既存のバリューチェーンを崩すことなく、衣料品業界全体の持続的な成長を可能にしています(SDGs No.9)。加えて、本プラットフォームを活用することで、アパレルメーカーはエンドユーザーにより安く商品を提供できるようになり、購買が促進されることから、滞留在庫の減少に繋がります(SDG No.8)。

*フィジタルモデル:デジタル(オンライン)とフィジカル(オフライン)を掛け合わせたモデルを指す

 

ICMGグループは、Showroom B2Bの成長を支援することで、インドの地域の発展に貢献してまいります。また、日本の大企業との幅広いネットワークを活かし、日本の衣料品のインドへの展開の可能性を模索してまいります。日本の大企業のインド市場への参入を支援し、そのさらなる事業拡大を支援しつつ、Showroom B2BのGMVの拡大に貢献してまいります。

*GMV(Gross Merchandise Value):マーケットプレイスやプラットフォームの流通取引総額を指す

 

【Showroom B2Bについて】

ShowroomB2Bは、Abhishek Dua氏(CEO)とShubham Gupta氏(CFO & CSO)により、2020年8月にインドのウッタル・プラデーシュ州で共同設立されました。創業者2名ともインド経営大学院(Indian Institute of Management)を卒業し、B2B分野で豊富な経験を積んでおります。また、Showroom B2Bを立ち上げる以前は、他のB2B関連事業を立ち上げております。Showroom B2Bの従業員数は現在40名で、今後のインド市場での成長が期待されています。

URL:https://www.showroomb2b.com/

 

【ICMGグループについて】

ICMGグループは、創業以来20年以上に渡って、日本・シンガポール・インド・シリコンバレー等をベースに、日本大企業のトップマネジメントへのコンサルティングサービスを提供しています。また、日本大企業の役員へのリーダーシップ育成プログラムも実施しており、日本大企業のリーダークラスとの広範なネットワークを保有しています。直近では、東京電力・中部電力と共に、東南アジアの再生可能エネルギーへの投資や、国連UNDPとのSDGsイノベーションに関するパートナーシップ、ベンチャーキャピタルでのSequoiaやGoogle等のグローバルトップVCとの共同投資等、国内外のトッププレーヤーと連携し、プロジェクトを推進しております。

URL:https://www.icmg.co.jp/partners/

【ICMG共創ファンドについて】

 日本の空の玄関口である羽田空港第1・第2ターミナルを建設、管理・運営する日本空港ビルデングおよびグループ会社で新規事業開発を推進する羽田未来総合研究所と「金融にも強い総合サービス業」を目指すきらぼし銀行等を有限責任組合員に迎え、2021年5月にスタートしたベンチャーキャピタルファンドです。インダストリーの垣根を越えて社会課題を解決するスタートアップと日本大企業の共創を後押しし、未来に繋がるエコシステムを構築することを目的としております。スタートアップへスピーディーな成長資金を提供するだけでなく、ICMGグループが持つ日本大企業ネットワークを提供することでグロース支援を行います。