アメリカン・エキスプレスのプレスリリース
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(東京都杉並区/日本社長:清原正治)と株式会社ジェーシービー(本社:東京都港区、代表取締役会長兼執行役員社長:浜川一郎、以下、JCB)は、全国の地元の個人店を応援し、地域コミュニティーの活性化を後押しする取り組み「SHOP LOCAL(ショップローカル)」の展開に当たり、自分の住む地元の個人店※に関する意識調査を、東京都、愛知県、大阪府、京都府の一般生活者1000人、地元の小売店、レストランなどのオーナー100人、京都市在住の男女100人を対象に行いました。主な調査結果は以下の通りです。
地元の個人店に関する意識調査 結果概要
■一般生活者のうち8割以上が個人店での買い物や食事に「満足」(86.4%)し、個人店での買い物や食事が「好き」(81.4%)と回答。また、地元の個人店が「なくなると悲しい」と感じる人は71.7%
(①全国の20代〜60代の男女1000人を対象とした調査)
■地元の個人店の強みは「人的魅力」にアリ!スタッフとの会話をする人は全国チェーン店の4倍にも
(①全国の20代〜60代の男女1000人を対象とした調査)
■20代の4人に3人は「自分好みの商品やサービスがあるから」(75.5%)、「他の店にない商品やサービスがあるから」(73.6%)と地元の個人店を支持。地域コミュニティー活性化の原動力は地元好きな20代
(①全国の20代〜60代の男女1000人を対象とした調査)
■個人店のオーナーの6割は「幸せ」(59.0%)と回答。その理由は「なじみ客」の存在
(②全国の地元の小売店、レストランなどのオーナー100人を対象とした調査)
■地元の個人店でのクレジットカード利用は5000円以上から。一方、お店側は1000円以上でも気にしないオーナーが半数
(①全国の20代〜60代の男女1000人を対象とした調査 ②全国の地元の小売店、レストランなどのオーナー100人を対象とした調査)
■京都人の矜持(きょうじ) 7割が「京都市民であることに誇り」を持ち、地元を大切にしている
(③京都市在住の男女100人を対象とした調査)
一般生活者の「地元の個人店」に対する気持ち
まず、東京都・愛知県・大阪府・京都府在住の20代〜60代の男女1000人を対象に、地元のお店に対する意識や利用実態を調査しました。
■8割が「好き」「満足」、6割が「応援したい」。人々の生活にしっかり根付いている地元の個人店
地元の個人店を利用すると答えた845人に、地元の個人店での買い物や食事について聞くと、81.4%が「好き」と答え、86.4%が「満足している」と答えており、地元の個人店の人気ぶりがうかがえます[図1]。また、地元の個人店について全員に聞くと、約7割が「地元のお店がなくなると悲しい」(71.7%)、6割が「地元のお店を応援したい気持ちになる」(61.3%)と答えています[図2]。地元のシンボルとして、人々の生活に根付いていることがうかがえます。
[図1]地元の個人店での買い物や食事に対する意見[図2]地元の個人店に対する意見
■全体の半数以上が、地元の個人店での買い物は「楽しく」「地元貢献」になると考えている
以前と比べて地元の個人店の利用の変化を聞くと、7割は「変わらない」(71.0%)ものの、15.1%は「以前より増えた」と答えています[図3-1]。
以前より増えたと答えた128人にその理由を聞くと、「行きやすい場所にあるから」(78.1%)、「オーナーやスタッフが好きだから」(33.6%)などの理由が多くなっています[図3-2]。
[図3-1]地元の個人店の利用の変化[図3-2]地元の個人店の利用が増えた理由
また、全員に地元や地元の個人店についての意見を聞くと、半数以上が地元の個人店で買い物や食事をすることによって「地元に貢献している」と思う(54.9%)、地元の個人店で買い物や食事をすることが「楽しい」(53.4%)と答えています[図4]。
好きな地元を「楽しく応援」する行為としても、地元の個人店は利用されており、地元を盛り上げるためにも欠かせない存在のようです。
[図4]地元や地元の個人店に対する意識
地元の個人店、根強い人気は「人」の魅力
■地元の個人店の強みは「人的魅力」!魅力的なオーナーやスタッフがいるから地元の個人店を利用
■スタッフとの会話を楽しみに通うのは、断然地元の個人店
地元の個人店を利用する人に全国チェーン店ではなくあえて地元の個人店を利用する理由を聞くと、約半数が「魅力的なスタッフやオーナーがいるから」(46.7%)を挙げています。これを地元の個人店の利用が増えたと答えた人で見ると、64.8%とさらに高くなっています[図5]。EC活況の時代にあってオンラインでの消費が増える一方、地元の個人店ならではのフェイスツーフェイスのやり取りが魅力となっているようです。
実際、お店の人との関係性を地元の個人店と全国チェーン店で比較してみると、[図6]の通り、地元の個人店でのお店の人との会話は全国チェーン店に比べておしなべて高く、「お店のスタッフと天気など世間話をする」は約3倍(全国チェーン店7.6%:地元の個人店25.2%)、「お店のスタッフと個人的な話をする」は約4倍(全国チェーン店5.3%:地元の個人店22.1%)も高くなっています。
地元の個人店での買い物や食事に対して満足していると答えた人にその理由を聞くと、お店の人との会話が楽しめるから、アドバイスをしてくれるからなど、[図7]のような意見が寄せられました。「自分のことを知ってくれている」という安心感や身近に感じられる存在は、お店の「人」が作り出しているようです。
[図5]地元の個人店を利用する理由「魅力的なスタッフやオーナーがいるから」
[図6]お店の人との関わり方
[図7]地元の個人店での買い物や食事に「満足」している理由
対象=地元の個人店利用者で「満足」「やや満足」と答えた730人
●地元の個人店は、お店の人と「会話ができる」ところがいい
・たわいもない会話ができ、人との交流をしている感じが気持ち良いから(男性20代)
・店員さんと色んなプライベートの会話ができてより楽しめる(女性20代)
・購入するだけでなく、世間話などのコミュニケーションがある(男性40代)
・個人的な話をしたり、何気ない挨拶ができるからです(男性40代)
・何気ない会話が楽しい(男性40代)
・散髪屋は地元の個人商店。店主との会話が楽しい(男性60代)
●地元の個人店は、お店の人が「相談・アドバイスをしてくれる」のがいい
・近くて便利だから。品物選びの相談がしやすいから(女性30代)
・果物を買うのによく利用するのですが、変わった果物や食べ方の分からない商品を進めてくれたり、教えてれたりするので楽しいです(女性50代)
・お店のスタッフの方たちの親切な対応やアドバイスとかも聞けるし、買い物した後や電話応対の後、ほんわかしてきもちが穏やかになる。無くてはならないお店です(女性60代)
●地元の個人店は、お店の人との「親密さ・距離感」がいい
・コミュニケーションを取れるので愛着がわきます(男性30代)
・子連れでスーパーに行くと、カゴを持ってってくれたり、スーパーに来る人達が喋りかけてくれるから嬉しい(女性30代)
・通ううちに、お店の人にも自分のことを覚えてもらって、行きつけのお店になり、落ち着く。お手頃な価格のお店が多い(女性40代)
・購入すると同時に、気持ちの交流もできることがあるから(男性50代)
・ローカルな話ができるし マニュアル通りの均一化ではない温かみを感じる(女性50代)
・顔見知りなので、融通がきいて嬉しい。最近は商店街と連動したイベントもあって得もしている(女性60代)
・顔なじみになっているので店の前を通るだけで声をかけてくれる。半端の金額をまけてくれたり、おまけを付けてくれたりする(女性60代)
●地元の個人店は、お店の人の「知識・技術」がいい
・その店独自の味やこだわり、手作り感がある(女性40代)
・こだわりを持って、商品を作っているのでやはり旨い(女性60代)
特に地元の個人店を高く評価する20代
■20代の半数は地元へのこだわりが強く、地元の個人店が好き
■その理由は「他にはない」「自分好み」の商品やサービスがあるし、「穴場感」「開拓意欲」をそそられるから
地元の個人店利用者に、全国チェーン店ではなくあえて地元の個人店を利用する理由を聞くと、「自分好みの商品やサービスがあるから」(66.9%)、「他の店にない商品やサービスがあるから」(63.1%)、「地元のほうが落ち着くから」(52.3%)が上位に挙げられました[図8-1]。
この結果を年代別に見たのが下記の[図8-2]です。いずれも20代のスコアがいちばん高く、20代の4人に3人が「自分好みの商品やサービスがあるから」(75.5%)、「他の店にない商品やサービスがあるから」(73.6%)と地元の個人店を高く評価しています。
また、20代の半数は「知る人ぞ知るという穴場感がある」(58.3%)、「地元を開拓したい・探索したい」(50.9%)と地元へのこだわりが強く、6割が「地元のほうが落ち着くから」(60.7%)と地元の心地よさを認めています。
今回の調査結果から、20代の地元志向の強さがうかがえ、若い世代がこれからの地元を盛り上げる原動力となりそうです。
[図8-1]あえて地元の個人店を利用する理由
[図8-2]あえて地元の個人店を利用する理由(年代別)
対象=地元の個人店利用者845人 スコアは「あてはまる」+「ややあてはまる」の合計値
個人店オーナーに聞く、今後の見通しと店の強み
次に、東京都・愛知県・大阪府・京都府で小売店や飲食店などを地元で営むオーナー100人に、地元の個人店としての環境や今後の見通しなどを聞いてみました。
■3年後の景況感は「変化なし」~「悪化」を予想したオーナーが最も多い
■しかし、オーナーの6割はオーナーとして働いていることに「幸せ」を実感している
オープン時と現在とを比較して、景況感やお店の周りのにぎわいについて聞くと、「景況感が悪くなった」(66.0%)、「店の周りのにぎわいが減った」(60.0%)と答えるオーナーが6割を超え[図9-1]、3年後の景況感は現在と「変わらない」が33.0%、現在より「悪くなる」が57.0%と、「良くなる」(10.0%)を大きく上回る結果となっています[図9-2]。
しかし、景況感が悪化している中にもかかわらず、地元のお店のオーナーとして働いていることに幸せを感じるかと聞くと、実に6割のオーナーが「幸せを感じている」(59.0%)と答えています[図10]。
[図9-1]オーブン時と現在の比較[図9-2]3年後の盛況感予想[図10]オーナーとして「幸せ」を感じるか
■地元の個人店オーナーが幸せを実感する理由は「なじみ客」
厳しい環境の中、地元の個人店のオーナーが幸せを実感する理由はどこにあるのでしょうか? 幸せを感じるときはどんなときか具体的に聞くと、[図11-1]のように常連客やリピート客などのなじみ客の存在が大きいようです。そこで、なじみ客の割合を聞くと、地元の個人店の8割がなじみ客が「5割以上」(80.0%)で、「全てなじみ客」(10.0%)という個人店が1割もあります[図11-2]。なじみ客に囲まれていることが、地元の個人店のオーナーの幸せに大きくつながっているようです。
[図11-1]地元の個人店オーナーが「幸せ」を感じるとき
・チェーン店が蔓延する中、味や人間性でリピートしてくれるお客様が増えていること。同じ価値観を持つ人が消えてないこと(女性40代)
・常連さんが本当に良い人ばかりで、また、常連さん達に良い店だと言っていただけるのが凄く嬉しいので、長く続けてきて良かったと心底思います(女性40代)
・地域の人たちにかわいがってもらえる(男性50代)
・生まれ育った場所で商売が出来る幸せがあります(男性50代)
・生意気な言い方ですが、地元と仲良くさせて頂き、微力ですがお役にたっていると思います。それが幸せです(女性60代)
・地元意識があるのが一番でしょうか。顔見知りの長年の付き合いはお金では測れないものでしょう(男性60代)
[図11-2]なじみ客の割合
地元の個人店でのクレジットカード決済意識
昨今、日本では国を挙げてキャッシュレス化への取り組みが進んでいます。そこで、東京都・愛知県・大阪府・京都府の一般生活者1000人と小売店や飲食店などを地元で営むオーナー100人に、キャッシュレス決済について聞いてみました。
■地元の個人店でクレジットカードを使いたい人は約半数、個人店利用者ほど使いたい意向は高め
一般生活者1000人に、地元の個人店でクレジットカードを使いたいかと聞くと、48.3%が「使いたい」と答えています。これを地元の個人店の利用が以前と比べて増えたと答えた128人で見ると、「使いたい」と思う人は68.8%と7割近くまで利用意向が高くなっています[図12]。
クレジットカードが使えるようになることは、地元の個人店ファンにとって歓迎すべき事柄で、お店にとっても集客につながるうれしい一手となるようです。
[図12]地元の個人店でクレジットカードを使いたい
■地元の個人店もクレジットカード利用を歓迎
■利用金額1000円未満で3割、1000円以上で半数が「気にしない」と回答
一般生活者が地元の個人店でクレジットカードを使う金額は、「1000円~5000円未満」が46.5%、「5000円~10000円未満」が52.1%となり、5000円を超えたらクレジットカードで、というのが一つの目安となっているようです[図13-1]。
一方、地元の個人店側はクレジットカード決済に対してどう感じているのか、利用金額別に聞くと、1000円未満でも33.0%が「気にしない」と答え、1000円以上であれば半数(50.0%)、5000円以上であれば6割(59.0%)が気にしていません[図13-2]。少額からのクレジットカード利用も、お店側は気にはしていないようです。
[図13-1]地元の個人店でクレジットカード決済をする金額
[図13-2]クレジットカード利用に対する地元の個人店オーナーの気持ち
京都市民100人に聞く、地元愛
今年で3回目の開催となる日本の「SHOP LOCAL」。本年は、世界的な観光都市・京都を皮切りに全国に展開します。
京都市の市民100人に、地元に対する意識について聞いてみました。
■7割が「京都市民であることに誇り」を持ち、地元を大切にしている
京都市民に地元に対する気持ちを聞くと、「京都市民であることに誇りを感じる」(73.0%)、「京都には京都発祥の商品・サービスが多いと思う」(71.0%)、「京都の地元のお店は魅力的に思う」「京都にはジャンルごとの“京都ブランド”があると思う」「京都が地元であることに誇りを感じる」(同率70.0%)など、地元京都に対するプライドや誇りが感じられ、京都というブランドを市民の一人一人がとても大切にしている様が感じられる結果となっています[図14]。京都市民に地元京都の個人店の良いところを聞くと、[図15]のような意見が寄せられました。
[図14]京都市民の地元愛
[図15]京都市民にとって京都の地元の個人店の良いところ
・個人店が多く豊富なジャンルの店が揃っていること(男性20代)
・建物が昔ながらの長屋を利用したお店もたくさんあり、中に入らずとしても外から見ているだけでも風情がある(男性30代)
・京都ならではのお店が多くあり歴史もあるので、とても魅力的だと思います(男性40代)
・独特の雰囲気がある(男性50代)
・歴史があるので商品の品質が良く独自性がある、京都ブランドは世界でも評価が高く注目が多いので、その分丁寧(男性60代)
・ゆったりとして落ち着きがある。入り口はこじんまりしているが、中が広々感じたりする(女性20代)
・過度な接客をしないで、程よい距離感を保ってくれるところ(女性30代)
・美味しいお店が多い(女性40代)
・昔からの伝統を守りつつ、現代でも通用する商品など工夫をしていると思う
(女性40代)
・信頼感がある(女性60代)