CBDCとステーブルコインで、日本と東南アジアの越境決済を実現

ソラミツ株式会社のプレスリリース

この度、ソラミツ株式会社(代表取締役社長:宮沢和正、本社:東京都渋谷区、以下ソラミツ)と、株式会社VIVIT(代表取締役社長:伊藤光一、本社:東京都大田区羽田空港、以下VIVIT)と、多摩大学大学院ルール形成戦略研究所(客員教授:福田峰之、所在地:東京都港区、以下CRS)は、ブロックチェーンを活用したCBDC(国の中央銀行が発行するデジタル通貨)とステーブルコイン(価格の安定性を実現するように設計された暗号資産)の相互交換による、クロスボーダー(越境)決済およびEコマースの開発プロジェクトチーム『睦〜MUTSUMI〜』を発足いたしましたことをお知らせいたします。

CBDCとステーブルコインで、日本と東南アジアの越境決済を実現
〜越境ECで、日本の中小企業と東南アジアのダイレクト取引を促進〜

ソラミツ株式会社
株式会社VIVIT
多摩大学大学院ルール形成戦略研究所
2023年8月8日

この度、ソラミツ株式会社(代表取締役社長:宮沢和正、本社:東京都渋谷区、以下ソラミツ)と、株式会社VIVIT(代表取締役社長:伊藤光一、本社:東京都大田区羽田空港、以下VIVIT)と、多摩大学大学院ルール形成戦略研究所(客員教授:福田峰之、所在地:東京都港区、以下CRS)は、ブロックチェーンを活用したCBDC(国の中央銀行が発行するデジタル通貨)とステーブルコイン(価格の安定性を実現するように設計された暗号資産)の相互交換による、クロスボーダー(越境)決済およびEコマースの開発プロジェクトチーム『睦〜MUTSUMI〜』を発足いたしましたことをお知らせいたします。

ソラミツがカンボジア中央銀行と、世界に先駆け発行した世界初のCBDC『バコン』は、既にカンボジアを中心に、マレーシア、タイ、ベトナム等のASEANをはじめとした東南アジア諸国との越境送金・決済を実現し、インド、中国、ラオス等との越境送金・決済への拡大を発表するなど、その普及を急速に進めています。近年高度な経済成長を遂げている東南アジアは、スマートフォン保有率150%を超える一方で、銀行口座やクレジットカードの保有率が極めて低いのが特徴。その社会背景が後押しとなり、『スマートフォンの電話番号で直接送金や決済ができる“デジタル通貨”』は、人々の生活に大きな利便性を与え、急速な普及に繋がっています。

一方日本のマーケットは、先の見えぬ円安、貿易赤字や少子化により縮小の一途を辿っており、本プロジェクトは、この課題に対するソリューションを目的としています。日本全体の企業の99%と言われる中小企業が、東南アジアの大きなマーケットにシームレスに参入できるEコマースを、『バコン経済圏』の基盤上に構築することで、日本各地の様々な産業や文化が東南アジアにダイレクトに届く『新しい経済圏プラットフォーム』の実現を目指します。

本構想はまず、ジョイントベンチャープロジェクトとして始動。VIVITが企画推進やコーディネート等、全体の舵取りを担う。ソラミツが越境決済システムの検討及び構築、ブロックチェーン技術の活用や金融システムとの連携などの調整を、CRS(客員教授:福田峰之)が東南アジアの外交関連、関連諸国の法律対策やルール形成戦略などを担当します。そして今後、同じ志を持つ協力企業様のご賛同を募り、その企業様方と共にマーケティングやPOCを進め、2024年秋頃のサービスローンチを目指します。

今回実現を目指す越境決済の具体的な仕組みとしては、下図の通り日本の様々な金融機関が発行するステーブルコインとカンボジアのCBDC『バコン』をステーブルコイン交換所経由で接続します。この交換所では、ステーブルコインとCBDCの交換及び為替レートの換算を行います。カンボジアの『バコン』は既に、マレーシア、タイ、ベトナムとQRコードによる越境決済が実現されており、インド、中国、ラオスとも越境決済を開発中です。東南アジア各国のQRコード決済手段の保有者は、カンボジアの『バコン』を経由して、日本との越境決済が可能になります。
クレジットカードを持たない層も各国のQRコード決済手段を活用して、スピーディかつ低コストに越境決済が可能になり、日本からの地域の特産品や各種のデジタルコンテンツを容易に東南アジア全体に販売できるようになります。

『睦〜MUTSUMI〜』の名の通り、多くの企業や自治体が力を合わせて、“収縮する日本の未来”を打破し、新たな市場、大きな経済圏の構築に向け、再び“開国”していくことを目指して参ります。

■ ソラミツ株式会社について
ソラミツは、ブロックチェーンの技術開発、デジタル資産管理、アイデンティティ、トレーサビリティなどに関するソリューションを提供する専門知識を持つ日本のフィンテック企業です。ブロックチェーン技術を活用し産業にイノベーションを起こし社会課題を解決する事をミッションとしています。

 ソラミツは、民間及び公共部門におけるデジタル資産管理、アイデンテティ、トレーサビリティに最適な、オープンソースのコンソーシアム型ブロックチェーン・プラットフォーム「ハイパーレジャーいろは」の主要な開発貢献者です。The Linux FoundationのHyperledger Projectの一部となっている「ハイパーレジャーいろは」ブロックチェーンの柔軟なアクセス許可システムは、スケーラブルで高性能です。 そのアーキテクチャは、トラフィックの多いマルチステークホルダー環境でのデジタル資産管理、アイデンテティ、トレーサビリティなどに適しています。
 ソラミツは、これまでにブロックチェーン技術を活用し、カンボジア国立銀行のデジタル通貨システム、福島県会津若松市の会津大学内の学内通貨システム、インドネシアBCA銀行の本人確認システムのプロトタイプなどを開発してまいりました。また、いくつかの主要な日本の企業とともに実証実験を実施しており、SORA 暗号資産エコシステム、 ポルカスワップDEX(分散型交換所)、DeFi(分散型金融)フィアレス・ウォレットなどのオープンソース・プロジェクトに積極的に貢献しています。
 ソラミツは、これらの経験に基づいて最先端のテクノロジーをグローバル・レベルに展開し、金融包摂と人々の健康維持を促進し、経済の非効率性を緩和し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献することを目指しています。
<ウェブサイト: https://soramitsu.co.jp

■ 株式会社VIVITについて
VIVITは『みんなの理想を、実装へ。』をミッションと掲げたソーシャル(社会)DXプロデュース企業です。DXによって社会をより良いものにし、ウェルビーイングな社会を創造して、次世代へ繋ぐことを使命と捉えております。今年18周年を迎える弊社は、過去、様々な新技術の黎明期に、あたらしいテクノロジーを活かした社会課題の解決を多くの企業様と共に取り組んで参りました。私どもは、すべてのテクノロジーは人々をウェルビーイングにするために存在するべきだと考えており、ウェルビーイングな『心身の健康』『環境』『経済状況』を全ての人々が享受できる社会づくりを目指しております。
また、経済産業省、中小企業庁が主管するデジタル化を通じた経営課題の解決を目指す中小企業と、中小企業の取り組みを支援する各種機関の、双方をサポートするデジタル化支援事業『みらデジ』の支援機関でもある一般社団法人デジタル田園都市国家構想応援団の理事を務めつつ、日本全国の中小企業の新たな発展に尽力しております。
<ウェブサイト: https://www.project-vivit.jp/

■ 多摩大学大学院ルール形成戦略研究所(CRS)について
CRS(Center for Rule-making Strategies)は、2016年に設立されたシンクタンクです。日本で初めてのルール形成戦略を政策構想から実現にまで取り組むシンクタンクであり、その特徴は世界各国の政策関係者とのネットワークを活かしたルール形成の最先端の動向に基づくアジェンダセッティングにとどまらず、政産官からなるコンソーシアムを形成して日本の強みを活かしたルールを設計して各国のポリシーメーカーへの提言まで行うルールメイキングの実践にあります。客員教授である福田峰之の下、「水素利活用研究会」、「サスティナブルエネルギー研究会」、「細胞農業研究会」が、主宰されルール形成の実践が行われています。
<ウェブサイト: https://crs-japan.org/en/