ナビゲーションドラッグを開発する五稜化薬への投資を実行

KxShare株式会社のプレスリリース

KxShare株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:渡辺 克真、以下「当社」)は、当社が運営する投資事業有限責任組合を通じて、ナビゲーションドラッグを開発する五稜化薬株式会社(本社:北海道札幌市)に出資しました。本ファンドには、サツドラホールディングス株式会社(本社:北海道札幌市/代表取締役社長 CEO:富山 浩樹)傘下のCVCである株式会社S Ventures(本社:北海道札幌市/代表取締役:高橋 幸裕)などがLP投資家として参画しております。

乳がんの体外診断薬(GCP-006)をリード製品として食道がんなど複数のナビゲーションドラッグ(体外および体内診断薬)の開発を進めており、これらの早期薬事承認に向け、また、それらに続き、開発初期にある新規候補品のパイプライン化に向けた研究開発を進める計画であり、今回調達した資金はこれらのパイプラインの開発のための一部として充当する予定です。

五稜化薬は、蛍光プローブを活用し、主に手術中に体内または体外にて生体組織に噴霧し、標的の生体物質、より具体的にはがん等の病変を光らせて特定化する蛍光診断薬(ND)を開発しています。ナビゲーションドラッグは、術中に迅速かつ微小な病変をも検出することで外科医による切除手術をナビゲートし、がん組織の取り残しを防ぐなど病変部位の把握と対処を容易にし、治療行為を直接サポートするものです。ND事業は「Fluorescent Image-Guided Surgery(蛍光イメージング)を活用した外科手術支援(同社訳)」とも言われ、これからますます注目されている事業分野です。

同社の開発は、乳がん(GCP-006)及び食道がん(GCP-002)などがん領域が主体で、今後、多様ながんの手術時や健診時などで活用されがんの早期発見・早期治療や再発予防、術後の早期回復に資する製品の開発に注力する計画です。このうち、先行する乳がんについては臨床性能試験を完了し、本年3月28日に体外診断薬としての製造販売承認申請を厚生労働省に行い、受理されました(3月30日)。また、蛍光プローブはプラットフォーム技術という基本特性を生かし、がん以外の組織に適用し、当該組織部分を光らせることも可能です。本年4月、千寿製薬とグローバルレベルでの正式なライセンス契約を締結したカルパインプローブ(緑内障コンパニオン診断薬)は、がん以外の症例分野に蛍光プローブの開発を拡大していく具体的な可能性を示す最初の製品であり、他用途展開も視野に入れた本技術の社会実装を進めます。

 

  • KxShare株式会社 取締役運用部長ポートフォリオマネージャー 川合 直也 コメント

五稜化薬の開発する乳がん診断薬は、乳がんの摘出手術において、がんの再発リスクや転移リスクを抑えながら、美容的に患者さんの心理的負担を軽減する乳房温存療法を拡大していくことに寄与する、社会的意義の大きなものです。今後は食道がんや緑内障といったパイプラインも控えており、中長期的な成長が期待できます。当社は、五稜化薬の技術的優位性や臨床現場への浸透可能性を評価し、投資の意思決定をいたしました。KxShareとしては非上場株投資の第1号案件となります。

 

  • 五稜化薬株式会社 代表取締役CEO 丸山 健一 様 コメント

この度は、KxShare様が運営するファンドにS Ventures様にもご参画頂き、出資頂きました。本出資金を基に、乳がんND(ナビゲーションドラッグ)の開発をより一層進めるのみならず、今後、多施設で治験を進めていく食道がん体内NDや緑内障NDの開発資金等に充当させて頂き、1日も早い臨床現場への投入を目指し、パイプラインの開発を加速させていきます。

 

  • 株式会社S Ventures 代表取締役社長 高橋 幸裕 様 コメント

この度、当社はKxShareが運営するファンドを通じて、五稜化薬へ出資させていただきました。当社はサツドラグループのCVCとして、「地域をつなぎ、日本を未来へ。」をグループコンセプトに、少子高齢化が急速に進む北海道を拠点に、地域課題に向き合う企業を応援しています。五稜化薬が開発するこのNDは、がん領域を中心に、地域医療現場の負担軽減に大きく寄与する事業だと考えており、サツドラグループとして全力でサポートさせていただきます。

  • 会社概要

名称:KxShare株式会社
設立:2021年8月
代表:渡辺 克真
所在地:東京都港区
事業内容:・投資関連サービスの開発/提供 ・適格機関投資家等特例業務(クロスオーバー投資ファンド)

コーポレートサイト: https://corporate.kxshare-capital.com/