社会変革推進財団、キャピタルメディカ・ベンチャーズ ヘルスケア分野特化したVCファンドの「インパクトレポート2022」 2018年度より5か年連続発行

一般財団法人社会変革推進財団のプレスリリース

ヘルスケア分野に特化したベンチャーキャピタル、株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ(代表取締役:青木武士、以下、「CMV」)は、一般財団法人社会変革推進財団(理事長:大野修一、以下、「SIIF」)の支援のもと、ヘルスケア領域のスタートアップへ投資する「ヘルスケア・ニューフロンティアファンド」において、その投資先のベンチャー企業が創出する社会的インパクト評価をまとめたレポート「ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンドのインパクトレポート2022」(以下、「本レポート」)を6月23日(金)に発行します。

投資先企業の財務的な企業価値の向上を目指すベンチャーキャピタルファンドが、投資先の創出する社会的インパクトの可視化を試みた本レポートは2018年度版(2019年9月発行)から年次で発行され、今年で第5版となります。

 

本レポートは、例年通り、投資先企業が取り組む社会課題を明確に示し、社会的インパクトを含む事業の提供価値をロジックモデルというフレームワークを活用して整理・分析。これにより、投資先企業の本業を通じた社会課題解決の戦略を明示しています。

 

1つ目の対談では、「インパクト投資におけるイグジット―レスポンシブルイグジットはどう機能するか―」というテーマのもと、投資先企業のひとつであり、2022年10月にレスポンシブルイグジットを達成したノックオンザドア株式会社代表取締役の林秦臣氏とCMV代表取締役青木武士が、今回のレスポンシブルイグジットの経緯や     イグジット後の変化など語りあう対談を掲載しています。

 

また、2つ目の対談では、「ロジックモデルの進化―スタートアップの成長に伴う変遷―」のテーマのもと、CMV代表取締役青木武士が株式会社Rehab For Japan代表取締役社長大久保亮氏と取締役副社長池上晋介氏とともに両社が生み出した新しいロジックモデルの形と考え方の一端を掲載しています。

対談「インパクト投資におけるイグジット―レスポンシブルイグジットはどう機能するか―」

 株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ(CMV)は2022年10月、ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド(HNF)の投資先企業 1 社のレスポンシブルイグジットを達成しました。HNFでは利益の追求とともに投資先企業の社会的インパクトを重視。今回、投資先企業のひとつであるノックオンザドア株式会社(KOD)とともにイグジットインパクト・デューデリジェンスを行った結果、同社の中長期アウトカムやパーパス(企業の存在理由)の早期達成にはシミックホールディングス株式会社(シミックグループ)への株式譲渡が有効であると判断し、同社に保有株式を全て譲渡しました。この対談では、KODの林泰臣・代表取締役(以下、林)とCMVの青木武士・代表取締役(以下、青木)が、今回のレスポンシブルイグジットの経緯やKODのイグジット後の変化など語ります。

対談「ロジックモデルの進化―スタートアップの成長に伴う変遷―」

ロジックモデルは、社会的インパクトの創出を目指す企業がどのようにして「つくりたい未来」へ登るのかを示 したプロセス仮説図であり、ステークホルダーとのコミュニケーションツールでもあり、企業の社会的インパクト を評価する際の重要なツールでもあります。そこには定型があり、これまでのHNFレポートもその形に沿って作 成してきました。しかし、このモデルを活用するなかで、投資先スタートアップの事業戦略を適切に表現しきれていないと課題を感じ、株式会社Rehab for JAPAN(以下、RFJ)と株式会社キャピタルメディカ・ベンチャー ズ(以下、CMV)は、ネクストステップのロジックモデルの形を模索。この対談では、CMVの青木武士・代表取締役(以下、青木)がRFJの大久保亮・代表取締役社長(以下、大久保)と 池上晋介・取締役副社長(以下、池上)とともに両社が生み出した新しいロジックモデルの形と考え方の一端を 伝えていきます。

(左から)CMV代表取締役青木武士、

 株式会社Rehab For Japan取締役副社長池上晋介氏、代表取締役社長大久保亮氏

   

  ※データ版をご覧いただけます 

https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2023/06/SIIF_HNFF2022.pdf 

社会的インパクト:企業活動を通じて提供される技術、製品、サービス等により社会に生まれる短期、長期の変化及び効果。

社会的インパクト評価:事業が目指す社会的インパクトとその実現に向けた戦略を可視化した上で、想定するインパクトを測る指標を設定、その達成状況をモニタリングし、評価結果をその後の意思決定や利害関係者への報告に活用する一連のPDCAプロセス。

ロジックモデル:事業と目指す社会的インパクトの関係を、インプット(投入資源)、事業活動、アウトプット(製品、サービス等)、アウトカム(成果)の項目に分解し論理的な関係として整理する際に使用するフレームワーク

インパクト投資:財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的及び環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資

ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド インパクトレポート アーカイブ

2018年度版  https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/2018_NHF_report.pdf

2019年度版  https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2021/04/2019_HNF_repot_final.pdf

2020年度版  https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2021/07/HNFF2020_FINAL_mihiraki.pdf

2021年度版  https://www.siif.or.jp/wp-content/uploads/2022/06/SIIF_HNFF2021_mihiraki_final.pdf

【株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズについて】

『起業家の伴走者として練達することで、社会問題の解決に貢献する』をミッションに掲げ、ヘルスケア領域でのスタートアップに対して、インパクト投資を実践するベンチャーキャピタル。事業利益を最大化させる為には、アウトカム(顧客への行動変容とそれ生み出す利益)を創出することが肝心だと捉え、アウトカム創出を重視したスタートアップへの投資支援を行っている。https://capitalmedicaventures.com/

 

【社会変革推進財団(SIIF)について】
2013年より日本財団内においてインパクト投資に関する調査研究に着手し、日本財団から助成金を受けて、2017年社会的投資推進財団として設立されました。その後、2019年社会変革推進機構と合併し、社会変革推進財団となりました。GSG国内諮問委員会の設立や賛同メンバーの招集や、インパクト投資における提言書や現状を記した報告書の発行、金融庁との共催で金融機関等との勉強会の開催などインパクト投資の推進のための活動をしています。様々な社会課題が山積する日本において、自助・公助・共助の枠組みを超え、社会的・経済的な資源が循環する社会の実現を目指し活動をしています。https://www.siif.or.jp/