株式会社外為どっとコムのプレスリリース
目次
1.一般社団法人金融先物取引業協会FX投資家動向まとめ
2.株式会社外為どっとコムFX投資家動向まとめ
2-1. FX取引における実現損益
2-2.通貨ペア別取引者数
2-3.平均取引数量
2-4.口座の開設期間
2-5 .FX投資の年齢分布
2-6 .FX口座開設者動向
3.まとめ
1. 一般社団法人金融先物取引業協会FX投資家動向まとめ
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店頭FX取引、GBP/JPY(ポンド/円)が2位へ浮上
金融先物取引業協会が5月17日に公表した資料によると、2023年4月の店頭FXにおける取引金額は772兆円と、3月から約34.8%減少した。また、月末時点の未決済ポジション合計は約8.4兆円と、前月末比約1.8%増となった。取引金額の減少は、USD/JPY(米ドル/円)の36%を筆頭に、主要通貨ペアが軒並み2割から3割取引額を減少させた。そのほか、未決済のJPY(円)ポジションは金額ベースで4兆2578億円と過去最高を記録。ネットでも前月の3285億円のJPY(円)ショートから9898億円のJPY(円)ロングに転じた。
また、取引金額上位の5通貨ペアは、USD/JPY(米ドル/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)の順で、GBP/JPY(ポンド/円)とEUR/JPY(ユーロ/円)の順位が入れ替わった。
(出所)金融先物取引業協会の「店頭FX月次速報」をもとに、当社が作成。
左軸-取引金額、右軸-ポジション計
グラフ中のデータ単位は百万円
2. 株式会社外為どっとコムFX投資家動向2023年4月
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大統領選挙見据えトルコリラが9位へ浮上
FX口座数が56万件を超える株式会社外為どっとコム協力の下、2023年4月のFX投資家動向を調査した。
【調査概要】
調査対象:株式会社外為どっとコムのFXサービス「外貨ネクストネオ」利用者(約56万口座)
調査機関:株式会社外為どっとコム総合研究所
調査対象:調査期間中にFXサービス「外貨ネクストネオ」の新規口座開設およびFX取引をした顧客
調査期間:2023年4月3日7:00 ~ 2023年4月29日6:00
調査方法:対象期間中の取引データより抽出(特定の個人を識別できないよう個人情報を匿名化した上で行っております。)
2-1.FX取引における実現損益
FX取引における実現損益でプラスは59.2%、マイナスは40.8%となった。プラスは前月比5.9%ポイント上昇し、個人投資家は今年に入り4カ月連続で収益を確保した。また、黒字の投資家の割合は、20カ月ぶりの高水準を記録した。
2-2.通貨ペア別取引者数
通貨ペア別取引者数のトップ10は、USD/JPY(米ドル/円)・AUD/JPY(豪ドル/円)・EUR/JPY(ユーロ/円)・GBP/JPY(ポンド/円)・EUR/USD(ユーロ/米ドル)・MXN/JPY(メキシコペソ/円)・NZD/JPY(NZドル/円)・GBP/USD(ポンド/米ドル)・TRT/JPY(トルコリラ/円)・ZAR/JPY (南アフリカランド/円)の順。
上位に変動はなかったが、EUR(ユーロ)が利上げ観測から底堅く推移したため、EUR/USD(ユーロ/米ドル)が順位を上げたほか、5月の大統領選挙に向けた値動きを期待してか、TRY/JPY(トルコリラ/円)を取引する投資家の数が増えた。TRY/JPY(トルコリラ/円)はランク外から9位へ浮上した。
2-3.平均取引数量
FX投資家の1注文あたりの平均取引数量は3.8万通貨(38Lot)と前月から縮小。昨年秋以降、拡大傾向が続いていたがその勢いは一服している。為替相場の変動要因が複数重なり、方向性が見定めづらくなっているようで、個人投資家がリスク許容度を下げている可能性がある。
USD/JPY(米ドル/円)は、1Lotあたり5,500円の必要保証金(5/16時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は約20万9,000円となる。MXN/JPY(メキシコペソ/円)は、1Lotあたり400円の必要保証金(5/16時点、法人口座除く)がかかるため、1注文あたりの必要保証金額は1万5,200円となる。
2-4.口座の開設期間
取引をしたFX投資家の口座開設後の期間は、平均104カ月(8年8カ月)と前月と変わらず。昨年12月の105カ月をトップに2カ月連続で縮小していた流れに底打ち感が見られている。
2-5.FX投資の年齢分布
FX投資家の年代別では40代が32%と最多で、次に50代、30代と続く。性別は、男性が8割近くを占めた。
2-6.FX口座開設者動向
新規にFX口座を開設した投資家は、40代が最多となり、続いて30代、20代、50代の順となった。40代が30代を上回ったのは2022年1月以来のこと。
3.まとめ
2023年4月のFX取引はJPY(円)ロングの積み上がりが目立った。日銀のYCC(イールドカーブコントロール)修正期待、米中堅銀行のファースト・リパブリック・バンクの経営不安や米債務上限引き上げ問題など、JPY(円)高材料が多く散見される中で、JPY(円)ロングに傾ける戦略をとる個人投資家が多かったと推察される。
しかも、4月28日の日銀会合で大規模緩和の継続が示されると、ポジションを解消する機会が十分に与えられずにJPY(円)が下落したため、そのままJPY(円)ロングを持ち続ける格好になった可能性が高い。5月のゴールデンウィーク中のリスク回避の動きが警戒されて、ポジションの解消が遅れた可能性もある。いずれにしても、今後、さらにJPY(円)安が進行する場面では、個人投資家の損切りが誘発されてJPY(円)をもう一段、下押す展開も考えられる。
過去の調査結果は、マネ育ch( https://www.gaitame.com/media/ )よりご参照ください。
「投資家調査」カテゴリー
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■会社概要
株式会社外為どっとコム総合研究所( https://gaitamesk.com/ )
所在地:東京都港区東新橋2-8-1
代表取締役:竹内 淳
事業内容:(1) 国際金融市場・経済に関する調査、研究、及びその情報の提供、販売 (2) 外国為替取引等に関する調査、研究 (3) 投資に関する各種セミナー、講演会、イベント等の企画、運営及び実施 (4) その他
資本金:50,000,000円
主要株主:株式会社外為どっとコム
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